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2006年07月17日
T細胞白血病検診(その他)
T細胞白血病について
この病気は正確には「成人T細胞白血病リンパ腫」といい、英語ではadult T-cell leukemia-lymphoma(ATL、ATLL)と表記します。リンパ系悪性腫瘍の特殊のタイプであるとのことです。
すでに知られているように、血液(細胞)は白血球や赤血球、血小板などから構成されてます。その中でも白血球はリンパ球や好中球に分けられています。これらはすべて骨髄で作られ、身体のさまざまな部分に行き渡り、それぞれ大切な役割を果たしています。リンパ球は、リンパ系組織や血液、骨髄の中に存在し、細菌やウイルスなどの感染と戦う、いわば「身体の警察、番犬」のような役割を果たしてるのです。
リンパ球はその種類によっていくつかの細胞に分類されますが、その中の一つT細胞が悪性化し、リンパ節や血液中で異常増加し、骨髄や肝臓、脾臓、消化管、肺、皮膚、脳など全身の臓器に広がっていくものなのです。
T細胞白血病の原因
T細胞白血病が発生する、すなわち成人T細胞白血病リンパ腫が発生する原因は、今ではヒトT細胞白血病ウイルスI型(human T-cell leukemia virus type I、HTLV-I)の感染によるものだということが明らかになっています。このHTLV-Iに感染している人は日本全国では120万人ほどで、九州や沖縄などに多いとされています。しかしHTLV-Iに感染していても成人T細胞白血病リンパ腫を発症するのは0.06%程度という統計データが出ています。
ではなぜ、HTLV-Iに感染していても成人T細胞白血病リンパ腫を発症しない人がほとんどなのか。これについてはまだ研究不足で、十分には解明されていないとのことです。
感染ルートは母子感染(母乳)、夫婦間の性交渉での感染、輸血による感染の3タイプがあげられています。
T細胞白血病の症状
成人T細胞白血病リンパ腫が発症すると、頸部やわきの下、足のつけ根などのリンパ節がはれてきます。肝臓や脾臓がはれることもあります。細菌を打ち倒す白血球の異常動作が原因なので、身体の抵抗力が低下して、肺炎などの感染症で熱が出ることもあります。
骨髄にまで感染が広まると、血液そのものの製造に支障をきたすため、貧血症状(どうきや息切れ)や、出血症状が生じる場合もあります。
さらに、悪性化したリンパ球がカルシウム値を上昇させる物質を生み出すため、血液中のカルシウム値の上昇も見られます。この場合、食欲低下や喉の渇き、吐き気、反応の鈍感化、頭痛などもおきえます。
T細胞白血病の予防
性交渉による感染の可能性があるため、避妊具を用いることが有効視されています。また、母子感染の予防のために、母乳での授乳を避けて人工乳での保育や加熱処理をしたうえでの授乳がすすめられています。これらの予防方法からお分かりの通り、T細胞白血病はウイルスの感染予防が最善の方策とされています。
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