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2006年07月17日
がん総合検診(がん)
がん総合について
「がん」とは悪性腫瘍(あくせいしゅよう)のことで、DNAの病気ともいわれています。DNAがトラブルを起こすことで細胞が突然変異を起こしてしまうのです。発生した臓器や組織による分類が行われています。国レベルでがんに対する研究を行っている【国立がんセンター】でも、発生した部位による分類がなされています。基本的にがんは、すべての臓器や組織に発生しえます。
がんには大きく分けると「造血器(血を作り出す部分)由来のもの」「上皮細胞からなるがん(癌腫)」、「非上皮質性細胞(間質細胞:支持組織を構成する細胞)から成る肉腫(にくしゅ)」に分類されます。また、まれにですが一つの腫瘍の中で複数の原因に発するものもあります。がんの発生頻度は癌腫の方がはるかに多いようです。
ここではがんをすべて平仮名の「がん」と表記してありますが、悪性腫瘍全体の場合に平仮名表記を用い、「上皮性腫瘍(癌腫)」の場合は「癌」と漢字表記を用いる場合が多いようです。
がんの原因
がんはDNAのトラブルから引き起こされるものですが、そのきっかけとなるものはさまざまです。たばこ、食事、性行為、環境汚染、感染、職業環境、放射線、工業製品、食品添加物、アルコールなどなど、身体に良くないと言われているあらゆるものがその原因となりえます。
ただ、DNAの仕組みや働きについて分かっていないことがあまりにも多いのと同様、そのDNAが原因とされるがんについても、確定した原因がつかみきれていないのも事実です。世間一般に言われていることすべてが実際にがんに直接結びついているわけでもないのは難しいところです。例えば日本人に大変多い胃がんについて、塩分の摂取量が多いとかかりやすいことが調査結果から明らかになっています(【日常生活におけるがん予防の現実性】)。とはいえ、塩分の過度摂取がなぜ胃がんと結びつくのか、その理由は解明されていないのです。科学的・医学的な研究はもちろん、経験則など過去のデータを参照した上での統計学的な調査が今も続けられています。
がんの症状
がんの症状は臓器や組織によって異なるので一概には表現が難しいところがありますが、他の病気と同様に進行するにつれて明らかな異常が見られるようになります。簡単にまとめると次のような進行状況にまとめられます。
・初期がん……ほとんど自覚症状なし。
・早期がん……ちょっとした違和感、しこりや出血、不快感。痛みや苦痛はまだ無い。
・進行がん……臓器・組織に応じた症状が現れ始める。苦痛や痛み。体重減少、食欲不振やけん怠感、発熱など。
・末期がん……他の部位への転移の可能性、進行がんの症状に加え、呼吸困難や貧血、大量出血、吐血、免疫力低下による感染症、全身に症状が現れる。
また、例えばやけどや傷が治りにくくなったなどの症状が現れたり、部位によってはしこりや腫れが生じる場合もあります。
がんの予防
がんの原因を先に列挙しましたが、それを元に日常生活で注意をおこたらないことが必要不可欠です。身体の抵抗力を高めるとか、運動や食事の管理を欠かさないようにするとか、喫煙をひかえるなどが主にあげられます。
ただ、食生活一つを例にとっても「βカロチンに効果がありそうだから山盛り食べる」などということをしても効果はなく、かえって発生率が高まってしまうことすらありえます。がんそのものの仕組みがまだはっきりと分かっていない以上、「身体にやさしい」食生活をするのが、がんの一番の予防策といえそうです。
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