「水道水はちょっと」「健康」「飲みやすい」ミネラルウォーター。それではブランドは……!?
2009年02月13日 08:00
マイボイスコムは2009年1月23日までに、ミネラルウォーターの利用に関する調査結果を発表した。それによると、水道水を利用せずにミネラルウォーターを用いる理由でもっとも多いのは「水道水を飲むことに抵抗がある」で3割近い同意票を確保していた。その他健康を意識する、飲み易いなどの意見が上位を占めている。その一方、特定の銘柄を選ぶ人は約半数しかおらず、残りの半数ほどの人は「ミネラルウォーターならば何でも良い」と考えており、「ミネラルウォーター信仰」的なものもかいま見れる結果となっている(【発表ページ】)。
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今調査は2009年1月1日から5日までの間、インターネット経由で行われ有効回答数は1万3867人。男女比は46対54で年齢階層比は30代37%、40代31%、50代以上18%。
通常ならばタダに近い価格で手に入る水道水を使わず、ミネラルウォーターを購入して利用する人が多数存在していることは、以前の同調査結果に関する記事でお伝えした通り。週に一回以上に限っても、3割以上の人が飲用すると答えている。
それではなぜ、わざわざミネラルウォーターを購入するのか。その問いに対する答えとしてもっとも多かったのは「水道水を飲むことに抵抗がある」で28.7%を占めていた。どのような「抵抗」かまでは分からないが、それほど拒否反応が強いのにも一種の驚きを隠せない。
ミネラルウォーターを購入している理由は何ですか(複数回答)
次いで「健康を意識して」「無味無臭で飲みやすい」などが続くが、その多くは「水道水が悪いから」ではなく「ミネラルウォーターの方が良いから」というポジティブな理由によるもの。「多少コストはかかるけど、このメリットのことを考えたらミネラルウォーターの方が良いな」という判断が働いている、対価を支払うだけの効用・便益は得られると考えていることになる。
一方で「特に理由は無い」とする回答者も2割近くいるのが気になる。他の回答が「これ一つではないけれど」という重複回答の可能性も考慮しなければならないのに対し、この「特に理由は無い」は基本的に単一回答によるものであることを考えると、「ミネラルウォーター購入者の2割近くは、理由も無く購入している」ことになる。「何となく」にしてはやや多い気がするが……。あるいは強く思い当たるほどのものではないが、他の選択肢のようなことを考えているがための結論なのだろうか。
こだわり・事由を持った上でミネラルウォーターを手にする人が多いことは理解できたが、それではその「こだわり」は銘柄(ブランド)に対するものだろうか。つまり、同じブランドのミネラルウォーターを買い続けるのだろうか。この問いには約半数が「はい」と答え、残りの約半数は「特に決めていない」と回答している。
市販のミネラルウォーターを飲む場合、同じブランドの商品を選ぶことが多いですか?
ミネラルウォーターを飲む人の8割以上は、何らかの理由を持って口にしている。にも関わらず銘柄まで選んで購入している人は約半数に過ぎない。逆にいえば残りの半数は「ミネラルウォーターなら特にこだわりはない、何でもよい」ということになる。まるで「ミネラルウォーターというブランドそのものを選んでいる」かのようだ。
例えるならば「ハンバーガーなら何でもよく、マクドナルドのものだろうとモスバーガーのものだろうとフレッシュネスバーガーのだろうと、そして冷凍や自作のものだろうとかまわない」というあたりだろうか。冒頭でも触れたが、これは「ミネラルウォーター信仰」的なものがあるのかもしれない。
逆に考えればミネラルウォーターを提供している各社は、「ミネラルウォーター全体ではなく、自社のブランドを覚えて、選ぶ」ような特性を持たせ・広報宣伝に励む必要があるといえよう。たくさんの「大勢のミネラルウォーター」ではなく、その中から「自社のブランド」を手にとってもらう必要があるのだから。
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