色んな意味で気合の入れ方が違う、経済産業省のセキュリティ啓蒙ページ
2009年02月08日 12:00
インターネットや携帯電話、ATMなど情報とそれを伝える媒体の技術は日進月歩どころか秒進分歩の勢いで進んでいる。その一方、それを扱う「人間」そのものの意識がそのスピードに追いついているかといえば、正直疑わしいところがある。かんぬきのカギからチェーンロックに代えたものの、安全に関する十分な知識を持たずに「初期設定の番号のまま」「外した状態からひとつ番号を変えただけでロックして」使ってしまい、そこを突かれて賊に侵入されてしまうような事例を多々見かけることができる。経済産業省では2009年2月2日から28日までの間、IT、特にインターネットの技術についてリスクを知ってもらい注意をうながし啓蒙するためのキャンペーンの一環として【CHECK PC!】なるサイトを立ち上げた。これがぱっと見で「お役所提供のサイト」には見えないビジュアルでインパクトが極めて強く、印象に残ること間違いなし。今回はこの「CHECK PC!」を紹介してみよう(【発表リリース、PDF】)。
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妙なこだわりを見せている「CHECK PC!」。経済産業省のロゴを隠して見せたら、これがお役所提供のサイトとは誰も思うまい。
リリースによれば今回のキャンペーンは「ITが国民生活・社会経済活動に深く浸透していく中で、インターネットの利用者がコンピュータウイルスへの感染、不正アクセス、フィッシング等の被害に遭遇する危険性は高まっています。本キャンペーンは、このような被害を未然に防ぎ、安心してITを利用するための意識及び知識の向上を目的」として行われる。オリジナルのイメージキャラクタとして「情報セキュリティアイドル:セキュリーナ」(……)を展開。左端にこっそりマスコット(?)のチェッ吉なる動物(プレイリードック)がいるのも気になるところ。
コンテンツは主に
・CHECK PC!って?
・セキュリーナのCHECK PC!ファイル
・セキュリティ対策しよう!
・パソコン環境別リスク相談
・家族で一緒に学ぼう! Download
・セキュリティ基礎知識
・セキュリーナって?&デビュー曲PV
・セキュリティクイズ
・ブログパーツ
などから構成されている。
「セキュリーナのCHECK PC!ファイル」から。気やすくオンラインゲームのIDなどを教えてしまったら……というお話。子どもにも分かりやすいような表現が好印象。
後半部分はセキュリティ関連のコンテンツなのか、それともアイドルユニット「セキュリーナ」のプロモーションサイト用コンテンツなのか分からないような展開である。デビュー曲「セキュリティCHECK!をしなかったら、なんて考えただけで青ざめちゃう。」まで用意してある。
もちろん本筋のセキュリティに関する情報も盛りだくさんなのは上のリストを見れば一目瞭然。とかく難しく、堅苦しいものになりがちな情報セキュリティに関する知識やノウハウを、できるだけ分かりやすく理解してもらおうと努めているのが分かる。
「子ども向け」とあるにも関わらず多少難しい漢字が使われている部分があるのが気になったが、「お役所提供のキャンペーンサイトって、小難しいのばかりじゃん」というイメージも、少なくとも「CHECK PC!」では払しょくされた感はある。キャンペーンそのものは2月28日までだが、サイトはずっと残して、ポータルサイト的な形で継続更新をしてほしいものだ。
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