ヤフーファイナンス、画面構成が大幅リニューアル。しかし……

2009年02月03日 08:00

ヤフーファイナンスイメージ無料で上場株式の情報を提供し、主に初心者から中級者にはもっとも愛用されているといわれている[ヤフー(4689)]の1コーナー【ヤフーファイナンス】が2009年2月2日からリニューアルを果たした。具体的には通常サイトのURL変更、表記ソース(HTMLタグ)の一部改変、「株価詳細」「チャート」画面の構成の大幅変更などが行われている。ただし、その内容については賛否両論が上がっている。

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「株価詳細」の新画面
「株価詳細」の新画面

変更のポイントは【開発担当のブログ】に記載されているが、ざっと箇条書きにまとめると

・更新頻度の高いデータを集約(決算関連データは企業情報ページで確認してほしい、とのこと)
・チャート画面に「一週」「一か月」を追加し、前者は場中の動きも確認可能に。
・設定の保存。
・表示デザインの2カラム(2段組)化による「関連情報」の増加、大型パネル型広告の場所を「目立つ場所」にアップ。
・全体的にSBI証券など証券会社の表記スタイルをほうふつさせるようなイメージに。


などが挙げられる。

製作担当のブログによれば、今回のリニューアルは「さらなる使い勝手の向上と機能の改善を目指して「再生」します!」との事由によるものだが、【リニューアル後の反応】にもあるように、多種多様な問題点が指摘されている。こちらもざっと箇条書きにまとめると

・配当と利回りが表示されなくなった。
・関連する株価表示ソフトで株価が出なくなった(※注:内部ソースのリニューアルが原因)
・大きなチャートと時価総額、配当利回り、BPS、PER、PBR、自己資本比率などの株価指標が「一目」で閲覧できるシンプルさがヤフーファイナンスのよいところだったのに、それがすべて失われた。
・ヤフーファイナンスは初心者が主に使うもの。1ページでほとんどの情報が閲覧できた旧スタイルと比べると、初心者を突き放したようなリニューアルに見える。使いづらい。
・証券会社の提供サイトとは違う、ヤフーファイナンス独自のよいところがすべて消えている。
・「開示」タグをはじめ、重宝していたボタンが消えている。使い難い。
・証券会社のサイトに近づけても、利用する人は証券会社のサイト、ツールで間に合わせるから意味が無い。まねをする必要はない。


など、単に「リニューアル時には良くある、移行時の混乱」以上の問題点が指摘されていることが分かる。

実際、リニューアル後に色々と見回ってみたが、確かに上記の一覧にあるような点が事実上「改悪」されており、見た目はスタイリッシュで格好よくなったものの、「ヤフーファイナンス」らしさが無くなり、数少ない、そして他のサイトでは絶対に得ることが出来なかった「ヤフーファイナンスならではの長所」が一気に失われた感が強い。

昨今のインターネット広告業界界わいでは、右上にある長方形のパネル型広告が人気が高く、成果もあがりやすいとの話もある。デザインの変更は、これを上に(つまり目立つような場所に)持っていきたかったのではという邪推もコメントの中には見受けられる。もしそのような意図があるとしたのなら、もしかすると今回のリニューアルは中長期的には逆効果になるのかもしれない(そもそもヤフーの場合、基本的には事前にベータ版の形で試験サイトを公開して様子を見てから実装するのが常なのに、今回は突然切り替えたあたり、「何かが違う」雰囲気を感じさせる)。

今後表示形式が「改良」されるのか、旧スタイルに差し戻しされるのかも含め、注目していきたいところだ。

なお冒頭でも触れたが、デザインが変わっていない他の部分でも、URLの変更など一部ソースコード・表記スタイルそのものが変わっているところがある。プログラムを組んでいる人などは、ご注意あれ。

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