今調査はインターネット経由で1月1日から5日の間に行われ、有効回答数は1万3923人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代37％、40代30％、50代以上18％など。

物価の高騰や可処分所得の減少など不景気の影響で、消費意欲も減退している人は多いはず。モノの値段が上がって使えるお金の額が変わらないのなら、何かを切り詰めねばならない。その「節約」の対象としてもっとも多くの人が挙げていたのは「外食」。実に42.4％の人が回答していた。

どのような項目で節約をしたか(節約をした人のみ、上位抜粋)

「外食」とほぼ肩を並べるのが「食料品」。いずれにしても「食」の分野で大きく経費が削られているのが分かる。続いて「衣」の分野である「衣料品」。続く「公共料金」は常日頃から「資源の節約」の観点から省エネが叫ばれていたこともあり、「これ幸いに」という感もある。

「衣料品」の中に「ファッション、小物など」が含まれており、これが「娯楽」と解釈する場合もあるが、明らかな娯楽用品・サービスとしてようやく「菓子・デザート類」「アルコール類」が入ってくる。全体から比べれば上位には違いないが、「外食」と比べれば少なめ。

全体的な傾向としては

ことなどが挙げられる。額が大きいものを削れれば効果も大きいのだが、例えば「家賃を半額にする」ことは借り手の意思では不可能。やはり「削りやすいところから削っていく」傾向が強いようだ。

それでは今年2009年に節約を心がけようとしている項目はどうだろうか。やはり2008年に節約したものとほぼ同じものが上位についている。

2009年はどのような項目で節約を心がけているか(上位抜粋)

やはりこちらでも「外食」「食料品」がトップと二位を独占。「公共料金」は今後さらに値上げが予想されることから、逆にターゲットとして注目を集め順位を繰り上げている。さらに食の項目で「菓子・デザート類」が順位を上げており、「食べるのは我慢できる」という意思がますます強くなっていることが分かる。

さて去年と今年の節約項目が分かったところで、去年から今年にかけて節約の意気込みがどのように変化したのかを、節約項目の順位変動でながめてみることにする。

2008年と2009年の「節約」項目上位15位における変動

このようにしてみると、2009年で赤く塗られている「順位が上がった項目」の多くが「食」関連であることが分かる。食以外の項目は「公共料金」と「通信費」「交通費」のみ。

実際には一人一人の事情や、2008年にこなしてきた節約項目による違いもあるのだろうが、多くの人に「今年はもう少し食の分野で切り詰めないといけないな」という意識があるものと思われる。今年は「外食」「食料品」だけでなく、その他の分野でも食に対する厳しい目が向けられそうだ。