お年玉 すぐに使うは少数派 多くは預貯金・親へ預ける
2009年01月22日 08:00
ネットマイルは1月20日、お正月に関する小中学生を対象としたアンケート調査の結果を発表した。それによると、(調査母体の)お年玉をもらった小中学生の多くはそのうち半分、あるいはほとんど全部を銀行・郵便局か(投資含む)、親に預かってもらい、そのまま全部使ってしまう子どもは少数にとどまることが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は1月4日から6日までの間に「インターネット経由で」行われたもので、有効回答数は650。男女比は男性11.8%、女性88.2%。学年層別では小学5年生23.8%をはじめ、小学4年~6年で7割を占めている。
【お年玉 今年の平均約3万 不況の波は 額にも反映】にもあるように、直近におけるお年玉の取得総額の平均は約3万円。一応子どもたち自身に所有権があるわけだが、それらの「大金(たいきん)」をどうするかについて尋ねたところ、もっとも多い回答は「半分使って、半分貯金・投資する」で4割強、次いで「全部貯金・投資する」で3割強。あわせると「半分以上貯金・投資をする」子どもが7割を超えていた。
もらったお年玉、どうする?(どうした?)
正確にはゆうちょ銀行への預け入れは「貯金」、その他銀行などの金融機関への預け入れは「預金」となるわけだが、子どもの観点からは銀行だろうと郵便局だろうと「貯金」に変わりはないので、ここでは全部まとめて「貯金」=「金融機関へ預ける」こととしておく。
高学年より低学年の方が
堅実的
それはさておき。択一の質問のために実際には「7割使って3割貯金」「4割使って6割貯金」などの事例もあるだろが、多くの子どもたちが「年に一度の大ボーナス(!)」を堅実に貯めていることが分かる。
男女別では女の子の方がやや堅実度が高いのは「なるほどな」という気はするが、気になるのは「学年が上がるほど貯金の割合が減る」傾向が見られること。やや凸凹があるものの、「全部貯金・投資する」の割合は学年が上になるにつれて減少し、それと相反して「全部使ってしまう」は大きく増加している。
実際にはそれぞれヒアリングしないと確定できないが、「学年が上がるにつれて物欲も累乗的に増加し、もらったお年玉で買いたいもの、使いたいものの額も上がってしまう」ことが想像できる。これに類する推測として「年齢経過と共に、金額に対する『欲しい物』の想像力も豊かになる」というのもあるだろう。色々と学び、賢くなり、得られる情報も増えるにつれ、物欲も増してくるというわけだ。今回の調査では項目が見当たらないが「どのくらいの額のお年玉があれば満足か」という設問があれば、高学年ほど(欲しい物の数・種類とも急激に増えるため)累乗的にその額は増加するはずである。
このように考えれば「もらえる額が増えているのに、『全部使う』割合も増加している」理由も説明できるというものだ。
ちなみに回答項目のうち「親にあずかってもらう」だが、具体的にどのように処理されるかはその親次第。しっかりとプールされて、何か高額なものが欲しい時に引き出してくれる親もいれば、専用の別口座を作ってこっそり貯金しておき、成人した時や「本当に何かがあった時」に手渡してくれる親もいる。その一方で「家計に還付」させてしまい、無かったことにしてしまう、俗にいう「親貯金」扱いされる場合も少なくない。
最後の「親貯金」の場合は、説明として「あなたがもらったお年玉と同じくらい、親はもらった人(親戚など)の子どもたちにお年玉をあげている。だから相殺」ということを良く言うものである。事情は千差万別だが、このパターンはよほど子ども側が物分りがよくないと、多かれ少なかれお金に関するトラウマを残す場合がある(親は「忘れるだろう」と思っていることが多いが、子どもは想像以上にちゃんと覚えているものだ)。くれぐれもご注意あれ。
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