電車のマナー、改善されてる? 悪化してる!?
2009年01月02日 12:00
日本民営鉄道協会は2008年12月18日、同協会ウェブサイト上で行った「駅と電車内のマナーに関するアンケート」の結果を発表した。それによると、駅や電車内でのマナーは以前に比べて「悪化した」と考えている人が「改善した」と考えている人をやや上回っていることが明らかになった。残念ながら、全般的に見て車内マナーは悪化しているようである(【発表リリース】)。
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今調査は2008年10月1日から11月30日までの間、同協会ウェブサイト上で行われたもので、有効回答数は813件。男女比、年齢階層比は非公開。
駅や電車内のマナーについて、以前(期間を特定せず)に比べて改善されたと思うか、という問いには「変わらない」がもっとも多くの回答者の同意を得ていた。こちらが約4割。
電車内や駅構内でのマナーは以前に比べて改善されたか
改善されたと考えている人は24.2%、悪化したと考えている人は32.8%で、「悪化した」組が「改善された」組を上回る結果が出ている。これだけを見ると、車内マナーは悪化の傾向にあるようだ。
直前の記事で電車・駅構内での悪しきマナーのトップには「座席の座り方」がついた件について触れたが、それ以外にも「迷惑だな」と感じる行為は山ほどある。「迷惑か否か」の判断は人間が行っているので、単に「マナー違反」と思われる事象が増えた以外に、行為が大げさになったのか、混雑度が増したのか、それとも一人一人が「迷惑」と感じる基準が厳しくなった(これまでは許容範囲内だったのが「迷惑」と判断されるようになった)のかまでは分からない。
ただ、迷惑行為の上位についているものはいずれも以前からあるもの(携帯電話や音楽プレイヤー利用のヘッドホンの音量についても、ここ一、二年で登場したものではない)。悪化するに足る新要素が加わったという話も聞かない。ということであれば、全般的には「相手”が”している行為には敏感」になる一方、「相手”に”している行為には鈍感」になりつつある傾向があるように見受けられる。一言で表現すれば「自分勝手」というあたりに落ち着くのだろうか。
結局行き着くところは直前の記事と同じになるのだが、もう少しだけ自分自身ではなく他人に「配慮」をするだけで、全体のマナーは改善されていく。「自分ひとりくらい」を皆が考えれば、結局全体としての状況はマイナスに引きずられてしまう。どちらが気持ちよく電車や駅を使えるのかよく考えて、まずは自分から始めてみよう。
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