期待をしたらただ待つだけではなく……これからの日本に期待することランキング 2009

2009年01月04日 12:00

希望イメージ検索エンジンgooにおいて実施されていた【これからの日本に期待することランキング 2009】の結果発表が行われ、第一位には「税金が正しく使われる国」がついた。他にも多種多様な「期待」が挙げられているが、よくよく考えて見ると根ざすものはさほど多くないことが見えてくる。

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今調査は11月21日から23日、gooリサーチのモニターに対してアンケートを行い、その結果を集計したもの。有効回答数は1083、男女比は49.58対50.42。年齢階層比は30歳代がもっとも多く29.09%、ついで40歳代25.48%、20歳代15.70%など。

昨年まで大きく世間の話題として登っていた「資源高騰」を伴う地球環境問題やエコ運動。これらは「無駄使いしたら資源の枯渇がすぐそばまでやってきてしまう」「だらしなくしていると地球が住めない星になる」という緊迫感に加えて「無駄使いすると財布の中身があっという間になくなってしまう」などの現実的な問題が拍車をかけた。どうやら実際にケツを蹴っ飛ばされないと(失礼)、人というものはなかなか動かないようだ。

「これから日本はどうあるべきか、どうなってほしいのか」という「期待」のトップについたのは「税金が正しく使われる国」。逆にいえば現時点で多くの人が「税金が正しく使われていない」と実感していることになる。せっかく高い税金を「国のため、地域のため、社会のため、皆のために」支払っているのに、無駄使いばかりされたのでは、怒り心頭に達するのも無理はない。ただ、「無駄」の判断が個人で異なる面もあり、一概にすべての面で問題があるとも言い切れない(中には警察や自衛隊など治安活動への予算すら「無駄」と主張する人たちもいるくらいだ……何か不都合でもあるだろうか)。

第二位には「老後は年金で暮らしていける国」。これはいうまでもなくここ数年来クローズアップされている「年金問題」に端を発するもの。「現在」ではなく「老後”は”」という表記があることから、現時点で年金生活をしている人ではなく、これから年金を受け取る予定の人たちの期待・希望・要望であることは明らか。将来に不安があれば、色々と行動を制限して自己防衛しなければならなくなるし、心理的にも腰が引けてしまう。

第三位は「治安のよい国」。単純に防犯・警察機能が低下していることに加え、一般庶民の目から見れば不可解、理解がしがたい事柄が相次いでいる(普通の人が考えれば早急に警察などを導入して取り締まればよいような事態に、なかなか介入が行われない、あるいは放置される)のも大きな理由だろう。

以下「国民のマナーがよい国」「医療費が安い国」「子どもを産みやすい/育てやすい国」「政治家や官僚が嘘をつかない国」など多種多様な要望がリストアップされている。これらは裏返せば、現状で指摘されている事柄がなされていないと考えている人が多数を占めることを意味する。例えば「医療費が安い国」を求めているということは、現状で「医療費が高い」と実感しているからだ。

さらに各項目をよく見直してみると、それぞれが深い相関関係にあることも理解できる。「税金が正しく使われ」れば、「老後は年金で暮らせる」ような政策も不可能ではない。警察能力も向上させられるし一人一人の人心もよくなるから「治安もよく」なる。「医療費も安く」なるだろうし、そうなれば「子どもを産みやすい/育てやすく」なるのも容易に理解できる。このように、並べられている「期待」、つまり「現状の裏返し」の関係を見定めると、根幹にあるいくつかの重要ポイントが変えられれば、他の要素も自然に「期待通り」に動いていくことが分かる。

その「重要ポイント」が何であるのか、それは一人一人が確認してみるべきものだろう。リストには上位30項目が並べられているが、さほど相関関係のないいくつかのものを除き、「これが果たせればこれとこれも自然によい方向に向かうし、そうすればこれも連鎖的に良くなる」という機軸のものはそう多くはないはずだ。それを「自分自身の手で」見つけることができれば、次に何をすべきかも分かってくることだろう。

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