お年玉、8割以上が「普通預金」 中には株式、外為投資も
2009年01月22日 08:00
ネットマイルは1月20日、お正月に関する小中学生を対象としたアンケート調査の結果を発表した。それによると、(調査母体の)お年玉をもらった小中学生で「貯金や投資をする」と答えた子どもの8割以上はその対象として「普通預金」を選んでいることが明らかになった。定期預金は5%に過ぎず、中には株式投資や外為にチャレンジする小中学生(!)も確認されている(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は1月4日から6日までの間に「インターネット経由で」行われたもので、有効回答数は650。男女比は男性11.8%、女性88.2%。学年層別では小学5年生23.8%をはじめ、小学4年~6年で7割を占めている。
「お年玉の平均総額は約3万円」「もらったお年玉をそのまま使う子どもは少なく、7割強が全額か少なからぬ額を貯金(預貯金の意味、以下「ここでは」預金=貯金とする)・投資に回している」などが今調査結果から明らかになっている。それでは「貯金・投資」と答えた子どもは具体的にどのような手法を用いたのか。もっとも多いのは「普通預金」で、8割を超えていた。
どのように貯金・投資しましたか(貯金・投資した人のみ)
※一部意見の数が少なめのため、結果そのものがぶれている可能性があります。年齢階層によって、合計の%にやや差異が生じているのもそれが原因です。
定期預金は預けたお金をすぐに出し入れ出来ない他、普通預金も定期預金もほとんど利率がゼロに等しい現状においては、定期預金のメリットがほとんどないと判断されていることもあるのだろう。預貯金派は普通預金がほとんどを占め、定期預金は数%に過ぎなかった。
気になるのは「株式投資」「外為」をしている小中学生が一定割合存在すること。特に小学生ですら数%ずつだが、確実に株式投資・外為をしている人がいる。ここにおける「外為」は「外国為替証拠金取引(FX)」と「外国通貨による貯金」の二通り考えられるが(設問では明記されていない)、一般的に「外為」と言われれば前者を指すので、「小学生でFXをする人が数%いる」ということになる。恐らくはレバレッジをほとんどかけず、親同伴などの条件付でなどが想像されるが、それにしても驚きと関心、そして一抹の不安をも抱かざるを得ない。
お金の流れと株式会社の仕組み、経済の成り立ちを肌身を持って知ってもらうには、「実体験」をするのが一番。その観点から考えれば、お年玉で株式投資をするのも悪くはない(FXについては当方(不破)は門外漢なので言及を避けておく)。
S株やミニ株などは有名どころの会社でも数百円(+手数料)から購入できるので、実際にお年玉で株主となってもらい、色々な書類を受け取ったり、株価の動向を知る。そしてそれと共に、その企業がどのようなことをしているのか、そしてお金や経済の構造に興味を持たせることで、「株式投資」は非常に良い体験となることだろう。
もちろんS株・ミニ株ではなく単元株を購入すれば株主優待も手にいれることが出来るし、保護者同伴での株主総会出席も夢ではない(ただし単元株は概して単価が高くなるので、損失を考えると、子どものお年玉で投資することはあまりオススメしない)。子どもの視点からは身近な存在のおもちゃやゲーム、漫画関係の銘柄を注目することになるだろうが、それらの「娯楽」を提供してくれる会社がどのようにお金を稼いでいるのかを知り、社会の仕組みをも知るよい機会になることだろう。お金に対するセンスを小さいときから学んでおけば、きっと将来役に立つに違いないからだ。
……もちろん夢中になりすぎて、学業やその他のことがおろそかにならない範囲で(笑)。
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