【更新】「節約の意識が高まる」人7割、一番多くは「外食削減」
2009年01月24日 12:00
C-NEWSは1月23日、生活意識に関する日経産業新聞との共同調査の結果の一部を発表した。それによると、半年前と比較して節約意識が高まったと感じている人は全体の7割を超えていることが明らかになった。また具体的な節約項目としては「外食を減らす」ことが筆頭に挙げられており、多くの人にとって外食が「支出削減の最優先事項」として挙げられていることが分かる([発表ページ])。
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今調査は1月16日から17日の間にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1で年齢階層比は20代・30代・40代・50歳以上で均等割当。
景気後退感は株価が「サブプライムローンショック」を受けて急落した2007年夏あたりから見え隠れしていたが、2008年春、そして「リーマンブラザーズショック」の10月と、あわせて三段階にわけて強まっていく。特に昨年秋口以降は資源高が一段落ついたものの、金融危機の影響が多方面の実体経済にも深刻な影響を及ぼし、深刻さを増していく様子があちこちで見受けられるようになった。
このような急速な景気後退感の中、半年前と比べて節約意識がどのように変化したかを尋ねたところ、「大いに」「少し」をあわせた「節約意識が高まった」と回答した人は72%にも達した。4人に3人までが「一層節約するようになった」と考えている計算になる。
半年前と比べて節約意識がどのように変化したか
節約意識向上の中、具体的な行動としては「外食を減らして出費を抑える(中食・内食への転向)」がもっとも多く、過半数の人が実行に移すと答えている。
節約を心がけようと思っていること(3つまで、上位5項目)
食事に関する項目が上位5位中2つを占めるなど、「衣食住」の中でも「食」に関する節約志向が高いことが分かる。また、趣味や娯楽など、生活に直接関係の無い商品の買い控え(ファッションも趣味や娯楽の一種ともいえる)を回答する人が多いのも目に留まる。生活に潤いを与える趣味趣向も、生活苦には勝てじ、というところだろうか。
一時期は資源高で「商品は売れるが原材料費が高くて利益が出ない」「値を上げたら消費者が一気に引いてしまい、こちらがネをあげてしまった」状態が見えたが、今や「安くしても必要度が高いものしか買われない」というデフレ状態が見えるようになった。実際、「不景気においては安価な量産品が良く売れる」というのはよく耳にする話。企業業績においても、「トレードダウン」の考えにのっとり安値の代替品を提供している企業は売上を維持、あるいは伸ばす様子が見て取れる。
例えば「節約」のターゲットの筆頭に挙げられた「外食」でも、安くて庶民的なものは逆に売上を伸ばしており、一概にすべての外食が控えられているわけではないことが分かる。今後も賢くなった、あるいは「ならざるを得なくなった」消費者の選択眼は鋭いものとなり、同じセクターでも売れるもの・売れないものの二極化が進んでいくのだろう。
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