子どもたち、ハガキの年賀がほぼ10割。ケータイ・パソコン中学以降で

2009年01月21日 08:00

年賀状を書く場面イメージネットマイルは1月20日、お正月に関する小中学生を対象としたアンケート調査の結果を発表した。それによると、今年の正月に向けて出した年賀状・年賀メールについては、ほぼ10割の人が年賀はがきを用いた「年賀状」を出しているという回答が寄せられたことが明らかになった。一方でパソコン利用の年賀メールは年齢が上がるにつれて利用率が増え、中学生では2割近くに達していた。また携帯電話を使ったケータイメールによる「年賀メール」は1割前後の値が見られた。小中学生の間でもケータイを使ったコミュニケーションが日常化している様子がかいま見られる結果といえる(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は1月4日から6日までの間に「インターネット経由で」行われたもので、有効回答数は650。男女比は男性11.8%、女性88.2%。学年層別では小学5年生23.8%をはじめ、小学4年~6年で7割を占めている。

今回の正月に年賀状を出したと回答した子どもに対し、どのような媒体を用いたかについて複数回答で尋ねたところ、もっとも多かったのは当然ながら「年賀状」。全体では実に97.1%がそのように返答した。

年賀状は何で出しましたか?
年賀状は何で出しましたか?

小学校低学年がやや低い値を見せているが、代わりに私製はがきの割合が増えていることから、「自作のはがき」で出していることが考えられる。それをのぞけば「年賀はがき」ほぼすべての階層で9割強の値を示している。携帯電話やパソコンが普及しつつあるとはいえ、昔ながらの「年賀状で新年の挨拶」という風習は守られているようである。また、この調査が「パソコンのインターネット経由で行われた」ことを考慮すると、社会全体では(パソコンのインターネットに縁のない子どもは、より一層非デジタルメディアに傾注しているから)ほぼ全員がはがきで年賀状を出したと見てよいだろう。

一方新世代を感じさせるデジタルメディアによる新年の挨拶を用いた割合を見ると、パソコンでは全体で6.2%、学年が上がるにつれて増える傾向にあるのが分かる。これは本人がパソコンを持っていない・使える環境にないのに加え、挨拶をしたい相手がパソコン用のメールアドレスを持っていないことも考えられる。挨拶は自分と相手がいなければ成り立たないわけだ。

年賀メールは
相手もメールアドレスが無いと
送れない

パソコン経由の年賀メールは高年齢ほどその割合が増えたが、携帯電話のメールを用いた場合もパソコンに近い傾向を示している。ただし小学生においても1割前後は携帯電話による年賀メールを出しているのが分かる。これはパソコンの年賀メール事情同様に考えて、「相手もケータイを持っているから年賀を出せる」と考えてよい。【パソコン5割、携帯ゲーム機6割、携帯電話は4割強~昨今の子ども事情】によれば2007年の時点ですら小学低学年でも14.5%が携帯電話を保有している。【小学生 ケータイ保有は 3割強 大人と同じ 機種は6割】では3割にも達している。調査機関によって保有率にばらつきがあるものの、実質的には1~3割程度と見なしてよいだろう。


小学生のケータイメールやりとりイメージ子ども、特に小中学生に携帯電話を持たせるか否かについては賛否両論がある。しかし、大人向けの市場が(高齢者を除けば)ほぼ飽和状態にあること、不況下でも保護者は子どもへの「投資」は惜しげもなく行う傾向が強いことから、今後各社は子ども向けの(保護者のニーズにも沿った)機種を続々と登場させるものと思われる。

それにつれて子どもの携帯電話保有率も緩やかながら上昇を見せるだろう。そして「ケータイメールで『あけおめことよろ』」な小学生も増えてくるに違いない。

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