大学生、不安なことを尋ねたら男子は「不景気」女子は「就職」
2008年12月27日 12:00
モバイルリサーチを展開するネットエイジアは12月26日、世相に関する大学生の意識調査結果の一部を発表した。それによると現在の大学生が来年不安に思うことは、男子が「不景気」・女子が「就職」が最多意見であることが明らかになった。雇用問題が叫ばれるおり、特に女性側に就職に対する不安感が高まっていることがかいまみれる(【発表リリース】)。
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今調査は12月15日から19日までの間、携帯電話経由で大学生に対して行われたもので、有効回答数は400人。男女比は1対1、キャリア比はNTTドコモ46.0%・au42.5%・ソフトバンクモバイル11.5%。
今調査では大学生に向けて、今年や来年に関するさまざま問いが行われている。例えば「今年を表す漢字一文字」では例の「変」がトップ。しかも来年の予測でも「変」がトップについており、「定例的でない」「変わった」という意味と「変革」という意味の双方を考えていることが分かる(どこまでが冷静な判断によるものか、期待してのものなのかは不明)。
さて来年2009年においてもっとも不安に思うことを「単一回答形式」で尋ねたところ、男子大学生では「不景気」、女子大学生では「就職」がついた。公開データが一部のみなので5位以下をすべて「その他」で包括すると次のようなグラフになる。
来年不安に思うこと(男子大学生)
来年不安に思うこと(女子大学生)
「学校の成績」「金欠」のように大学生らしい不安要素もある一方、女子大学生が意外にも新型インフルエンザに対する関心が高いことが分かる。何しろ「自分の可処分所得」以上に心配をしているのだから、これは重大事項に他ならない。
不安視している女子大学生は
それだけ自分自身の「就職」に
不安を強く抱いている。
そしてもっとも気になるのは男女別のトップと第二位。「不景気」「就職」と世相を反映した項目が上位についている。景気が悪ければ企業の雇用意欲も減退し、就職活動も大変なものとなることを考えると、お互いが深い関係にあり、男女とも大学生が現状の経済状態をうれいていることが確認できる。
それと共に男女別の順位を見てみると、男子では社会全般的な状況を意味する「不景気」がもっとも多いのに対し、女子では自分自身のこと・自らにもっとも深い係わり合いがある「就職」が最上位についていることを見ると、男子よりも女子の方が「自分自身にダイレクトに、足元まで忍び寄る不景気、それに伴う就職難」に強い不安をいだいていることが想像できる。
ただし男子大学生が就職に安穏としているかといえば決してそうではない。「就職」の項目に22.0%の人が回答しているし、それに近い項目「内定取り消し」が4.5%も確認できる。これをあわせると26.5%になり、女子の「就職」の値と奇しくも一致する。男女とも四人に一人は「(自分の)就職を不安視している」と見て良い。
昨今の経済・雇用状況を見る限りにおいて、「金欠」や「学校の成績」など、大学生にとって自分自身の問題となるような項目が「来年不安に思うこと」で上位にくるような時代が来るには、残念ながらもう少し時間がかかるかもしれない。早くその時が来るよう、大学生自身はもちろん、皆が努力する必要があるだろう。
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