低調な出来高のままもみ合いの状況が続く相場観…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、二週ぶりに売り超し(2008/12/12)
2008年12月12日 06:30
東京証券取引所は12月11日、2008年12月1日から12月5日(12月第1週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は2兆8184億9058万7000円なのに対し、買い総額は2兆4682億0572万1000円となり、差し引き3502億8486万6000円の売り超しとなった。これは先週から転じて二週ぶりの売り超しとなる。なお個人・証券会社・法人共に買い超しの状態にあり、外国人のみが売り超しの状態だ(【最新発表リリース、PDF】)。
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12月1日から12月5日における各部門別の売買動向は次の通り。
・法人……5397億9632万1000円/9810億4137万3000円(4412億4505万2000円買超)
・個人……1兆0868億4822万0000円/1兆2050億3019万4000円(1181億8197万4000円買超)
・外国人……2兆8184億9058万7000円/2兆4682億0572万1000円(3502億8486万6000円売超)
・証券会社……1144億0931万6000円/1215億3512万5000円(71億2580万9000円買超)
(それぞれ売り/買い(差し引き))
また、この15週間における外国人投資家の動向は次の通り。
8月25日~29日……1232億4787万8000円買超
9月1日~5日……2113億5241万3000円売超
9月8日~12日……2958億3155万5000円売超
9月16日~19日……1091億3051万6000円買超
9月22日~26日……1476億2196万5000円売超
9月29日~10月3日……3426億6015万5000円売超
10月6日~10日……329億9723万0000円買超
10月14日~17日……2039億8125万1000円売超
10月20日~24日……651億0249万7000円売超
10月27日~31日……4163億5485万3000円売超
11月4日~7日……1944億0524万7000円売超
11月10日~14日……3382億7597万8000円売超
11月17日~21日……5143億1077万0000円売超
11月25日~28日……353億9015万7000円買超
12月1日~5日……3502億8486万6000円売超
今回該当週は前半で大きく下げたあと、低調な出来高のままもみ合いの状況が続く相場観だった。全体的な金融危機の不安感がまん延する中、大きな買い材料も売り材料も無く、多くの市場関係者が「待ち」を決め込んでいる様相に。
外国人投資家の動向はといえば、先週指摘したようにやはり「だまし」のパターンだったようで、前回から一転して売り超し、しかもかなり大きな額を売りこしている。しかし法人買いが大幅に買い超ししていることからも分かるように、主に自社株買いがその売りを吸収したようだ。
次週は現時点では少しずつではあるが値を戻す展開を見せている。特にリート関係は救済関連の法案の話が出ただけに、期待も大きなものがある。半ば噂や未決定事項で上げるのもどうかな、という感はあるが、株価が上がること自体は決して気分の悪いことではない。
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