ワンセグの普及に立ちはだかるのは、携帯電話そのものが抱える問題

2008年12月06日 12:00

モバイルイメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは12月5日、携帯電話のワンセグ機能に関する調査結果を発表した。それによるとワンセグを利用しない最大の理由には電池を消耗するが挙げられていることが明らかになった。携帯電話最後のハードルといわれている電池問題だが、ワンセグの普及にも大きな障壁となっているようだ(【発表リリース】)。

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今調査は11月18日から11月20日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は419人。男女比は53.0対47.0。年齢構成比は20代12.9%、30代47.7%、40代29.4%、その他10.0%。

携帯電話をはじめとする携帯端末でも気軽にテレビを視聴できるようになる「ワンセグ」だが、最近ではほとんどの機種に標準装備されるようになった。一昔前では憧れのデジタルアイテムの一つだった「携帯テレビ」が、携帯電話に内包される形となるのだから人気は高い……はずなのだが、色々な問題が立ちはだかっている。

その「色々」をかいまみれるのが今回の調査。「全体」「ワンセグ機能を利用している」「対応機種を持っていない」「対応機種をもっているが使っていない」の4つの視点から、「ワンセグ機能を利用していない理由」を複数回答で尋ね、その上位3位をピックアップしたのが次のグラフ。

ワンセグを利用しない理由
ワンセグを利用しない理由

全体では「電池を消耗する」がもっとも多く過半数の人が懸念を示していた。次いで機能を利用する・しないの問題に該当する「(そもそも)外出先では見ない」が2位。3位の「家のテレビで見る」も行き着くところは同じであり、要は「外でテレビなど見ない」と考えても良いだろう。電池以外では「そもそも論」として「ニーズがないのだから必要ない」という、当たり前の結果が出ていることになる。

ワンセグも
ケータイの1機能に
過ぎない。
使う必要がなければ
使わないまでの話。

この「そもそも論」が如実に現れているのが「利用していない」層。他の層ではすべて「電池を消耗する」がトップであるのに対し、対応機種を保有しているのに使っていないという(ワンセグ機能自身から見れば)宝の持ち腐れ的な人たちの主張は「外出先では見ない」がもっとも多い。

思い返してみれば、携帯電話の機能をすべてフル活用している人は滅多にいない。必要のない機能であれば使わないのは自然の道理。「ワンセグ」もそれら「多数の搭載機能」の一つに過ぎず、必要としない人は使わないだけ、ということなのだろう。


【ケータイの充電、いつしてる? 毎日充電は3割強】などでも触れているように、多種多様な機能が搭載される昨今、携帯電話の最大の課題点は「電気消費量」「電池問題」にある。使い勝手の良い機能を搭載すればするほど電力消費量も増え、携帯電話単体が持つ電力を多く消耗してしまう。そして電池が無くなれば携帯電話も只の飾りに過ぎない。電池切れに備えて複数の予備電源を持ち歩くようでは「携帯」電話の意味合いも薄れてしまう。

さまざまなジレンマを背負いながら、「携帯電話の電池問題」は解決策を待っている状態にある。今回の「ワンセグ問題」も行き着くところは電力消費であり、その解決を待ち望んでいる要素の一つといえるだろう。

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