家庭内の商品購入決定権、女性が圧倒的有利に

2008年12月05日 06:30

夫婦で買い物イメージ女性、特に主婦層のマーケティングを行うハー・ストーリィは12月4日、女性の購買決定権に関する調査結果を発表した。それによると、家庭内で商品を購入したりサービスを利用する時に決定・選択をするルールについて、妻に決定権がある家庭は4割強にのぼり、夫に決定権がある1割強をはるかに上回るとの回答結果が得られていることが明らかになった。「家計をあずかる主婦」という言い回しは、現実を体言しているようである(【発表リリース】)

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今調査は全国の既婚女性に対して10月30日から行われていたもので、有効回答数は969人。年齢階層比は30代が29.2%、50代が24.9%、40代が22.1%など。

今調査では107品目に渡り、女性(妻)に対して購入決定権の有無を尋ねている。マーケティング業界では「消費財の購入決定権の8割は女性にある」といわれているようだが、今調査の結果では食品・日用品の購買決定権は約9割が女性にあるという結果が出た。各項目については、その項目自身のピックアップの際に取り上げることとして、今回は全体的な決定権、言い換えれば「家庭内で存在する、購入・利用する商品・サービスを決める(選ぶ)際のパターンやルール」について自由回答形式で行い、それを回答分類に区分した結果に注目してみることにする。

家庭における商品購入などの際の決定権
家庭における商品購入などの際の決定権

全体としては約5割が「私(妻)が決める」としている。これは決定項目数(額ではない)の総計が女性が決定する項目が圧倒的に多いこと以外に、元々の主導権が妻側にあることが多いのが主要因。詳細では「相談無しに決定し、夫には事後報告のみ」というパターンが6割にも達しているという。

一方「大抵夫が決める」は11.9%に過ぎず、さらにその中でも「事前の情報収集や絞り込むは妻」という回答が4割に達している。純粋に「夫が決める」は1割を切っていることになる。

今アンケートはあくまでも女性(妻)に聞いたもので、決定権についても女性の主観による回答。妻側では「自分に決定権が」と思っていても実際には夫が決定している場合もあるだろうし、「二人で相談して」でも夫が主導権を握っている場合もある。その点では多少の「妻側に寄った」結果が出ている可能性はある。それを足し引きしたとしても、「家庭単位の消費においては妻が圧倒的な優位決定権を持つ」という認識で間違いなさそうだ。

もちろん個別対象によって、その影響度や決定権の度合いは異なってくる。機会があれば特定項目・グループにおける傾向を見ることにしよう。

ちなみに。同様の調査が以前アメリカのUSA TODAYで行われていた(【むしろ女性強権化!?~男女平等、仕事場から家庭へ浸透】)。調査対象の範囲や調査期日、選択肢などが違うため一概に比較するのにはややムリがあるが、それでも同様にグラフ化すると次のようになる。

家庭における物事の決定権(アメリカ)
家庭における物事の決定権(アメリカ)

興味深いことに、妻側の決定権には日米共に大きな差異がないことが分かる。一方で夫側が主導権を握る状況は日本よりもアメリカの方が多い。女性の優位性は、意外にも日本の方が上のようである。


(最終更新:2013/08/01)

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