玄米やオートミールなどの全粒粉・全粒穀物を食べて心不全リスク減少
2008年12月03日 12:00
【HealthDay】が伝えるところによると、玄米やオートミールに代表される精白していない穀物「全粒穀物」や「全粒粉の食品」を食べ続けると同時に、卵や高脂肪の乳製品をひかえることで、心不全のリスクが低くなることが長期の調査結果によって明らかになった。アメリカ・テキサス大学健康科学センターの疫学・疾病管理学助教授のJennifer A. Nettleton氏らの研究チームが米国栄養士会(ADA)の専門誌【Journal of the American Dietetic Associationの11月号】で発表した。
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今研究は13年間以上をかけて1万4000人以上を対象に行われたもので、1日あたり全粒穀物・全粒粉食品を1食分増やすと、心不全のリスクが7%低下することが判明した。一方で卵を1食分増やすと23%、高脂肪の乳製品を1食分増やすと8%増加することも明らかになった。他の食品については、直接心不全のリスクを上下するような有意な結果は得られなかったとのこと。
「Journal of the American Dietetic Association」のウェブ上に掲載されている該当論文の概要によれば、今調査は1万4153人の45~64歳のアメリカ人男女(人種を問わず)に対して、心不全(死因・入院)の有無と7つの食品カテゴリー(全粒粉、果物/野菜、魚、ナッツ類、高脂肪乳製品、卵、肉類)の摂取度合いについて行われたもの。実際に1140人が心不全で入院したという。そしてカロリーの摂取量や生活要因、遺伝的に心筋梗塞などの症状にかかりやすいか、さらには糖尿病や高血圧などの要素をすべて考慮した上で統計を取ったところ、上記のような「全粒粉の食品は心不全のリスクを低下させる」という結論に至ったという。
研究グループは結論の中で「心不全のリスク低下には全粒粉を食べる機会を増やし、卵や高脂肪の乳製品を取るように薦めるのは良いが、それがすべてではない。他の健康的な食生活や生活習慣の中で、取り入れる要素の一つと考えるべきだ」としている。
全粒粉は【減量時に役立つ、空腹感とおさらばできるパワフルな12食品たち】にもあるように、肥満やがん、高血圧などにも効用があるといわれている。よりナチュラルな食品の摂取を心がけることで、病気などのリスクを減らせる「医食同源」の考えに近い、ということなのだろう。
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(最終更新:2013/08/01)
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