「買えるかな、どれが安いかな」キーワードランキングから見えてくる「商品検索」傾向

2008年12月02日 06:30

インターネットイメージ先日【ヤフーの検索ワードランキングに見る「検索エンジン」の使われ方(2008年・年末集計版)】でも紹介したようにヤフーは11月25日、2008年における検索ワードランキングを発表した(【発表ページ】)。総合順位だけでなく専門検索における検索順位も同時に掲載されていて、興味深いデータを確認することができる。今回はそのうち、【Yahoo!商品検索】における検索順位を見てみることにする。

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【Yahoo!商品検索】とはウェブ上のさまざまな店舗で購入可能な商品の情報をまとめて検索するサービス。いわば「商品価格比較サイト」の縦横版というところだろうか。説明によれば約5万店舗・約6000万点の商品から、価格やお店を比較しながら、効率的にお目当てのアイテムを探せるとのこと。

その「商品検索」においてブランド・商品名のみに限定し、検索ランキングを作ってみたところ、最上位についたのはやっぱり「ニンテンドーDSi」だった。

1位……ニンテンドーDSi
2位……クロックス
3位……遊戯王カード
4位……バーバリー
5位……財布
6位……グッチ 財布
7位……キセキ GReeeeN
8位……パソコン(ノートパソコン)
9位……テレビ(液晶テレビ)
10位……チャイルドシート


老若男女を問わず多くの人が手元に置きたい(あるいは子どもなどに与えたい)携帯ゲーム機の最新版である「ニンテンドーDSi」。まずは「ネット通販で在庫があるところはないか」、そして「在庫があるのなら1円でも安いところは無いか」と、まさに血眼(ちまなこ)になってキーボードを叩きながら探している様子が容易に想像できる。

「検索エンジンの利用時に入力されるキーワードには、利用者の『願望』『ニーズ』が色濃く反映される」とは先の記事などでも触れているが、今回の「商品検索」の上位リストでもまさにその「利用者ニーズ」が明確に反映されていることが分かる。そしてその「ニーズ」からは逆に「商品検索」が「若年層の女性と子どもに多く利用されている」様子が見て取れる。

「商品検索」も
主役は
女性と子ども!?

例えば2位の「クロックス」はシンプルで履きやすく、しかもオシャレなサンダルの一種であるし(【エスカレーターにはさまれる!? あの「クロックス」サンダルに改良命令】)、4位の「バーバリー」はブランドの名前、5位・6位の「財布」「グッチ 財布」もまさにブランド品そのものを示している。そして10位の「チャイルドシート」も、子ども持ちの主婦が少しでも安価で評判の良いチャイルドシートをネット通販で買い求めようとする様相が手に取るようにわかる。

トップの「ニンテンドーDSi」も全年齢層が対象だろうがその多くは若年層によるものだろう。「遊戯王カード」も子どもの入力によるものに違いない。また7位の「キセキ GReeeeN」はTBSドラマ「ROOKIES」の主題歌ということで、こちらも若年層がCDを探しているものと思われる。

パソコン・インターネットの利用は全般的に成年男性が一番頻度が高いことが、これまでの統計データから明らかにされている。仕事で使う機会が多いからなのだろう。しかし今回のような「商品検索」の場合、むしろパソコンそのものの利用は次点の位置にある女性、そして子どもたちの方がよく使用していることになる。普段は前面・上位に出てこない層が積極的に利用していることを考えると、インターネット上のサービス提供において、色々なヒントが「商品検索」には隠されているのかもしれない。


(最終更新:2013/09/05)

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