仕事場で見にくいサイト、見やすいサイト・利用者ランキングでも明らかに

2008年12月01日 08:00

インターネットイメージネットレイティングスは11月27日、インターネット利用動向調査に関するデータの一部を発表した。それによるとインターネット上のサービス・ウェブサイトにおいて、職場で閲覧されやすいサイトとされにくいサイトでは、「家庭のみの利用者数」「家庭・職場全体の利用者数」ランキングでもその差異がしっかりと現れる傾向があることが明らかになった。職場で閲覧されやすい経済系のサイトは、家庭のみのと比べて相対順位が跳ね上がり、逆に職場で利用されにくいエンタメ系サイトは、全体利用者数ランキングにおいて相対順位が落ちる傾向にある(【発表リリース、PDF】)。

スポンサードリンク

今調査は集計方法・指標を改めた新仕様によるはじめてのデータ。ブラウザからの利用だけでなく、Windows Media PlayerやiTuneなどのインターネット・アプリケーションによる各コンテンツの利用もカウントに含まれている。さらに、「家庭のみ」「職場のみ」だけでなく、「家庭・職場全体」での各種数字も算出しているとのこと。

家庭でのインターネット利用は特に他人の目をはばかることはないが、職場ではそうも行かない。また、音声が使われるマルチメディア系のサイト・サービスは職場での利用は困難なものとなる。逆にビジネス系のニュースサイトは実際に仕事で利用する場合もあれば、「仕事をしているようにも見える」ため「飛びぬけて見たいわけではないけれど、リスクは低い」ことから、どのサイトを使おうかという選択肢の中からも選ばれやすい。

職場を加えることで利用者数ランキングが変動するブランドの例
職場を加えることで利用者数ランキングが変動するブランドの例

発表されたデータによれば、「家庭のみ」「家庭・職場全体」それぞれにおける相対順位ランキングにおいて、

・ビジネス系やIT関連ニュースサイト:職場利用が多いため、「家庭のみ」より「家庭・職場全体」における順位が高くなる
・エンタメ系サイトや主婦向けサイト:職場での利用は少ないため、「家庭のみ」より「家庭・職場全体」における順位が高くなる(利用者数そのものは増加)


という傾向が見られる。例えば「家庭のみ」「家庭・職場全体」においてNIKKEI NETは78位から53位(利用者数は66%増し)に順位が向上するが、レシピサイトのCOOKPADは64位から84位(利用者数は9.3%増し)に順位が後退し、利用者数の増加も低い値にとどまる。特に後者においては、一般ポータルサイトの増加率20%前後と比べても低く、いかに職場でのアクセスが敬遠されているかが分かる。また例示はされていないが、アダルト系や趣味趣向性の強いサイト(例えばアニメ、イラストなど)も、職場からのアクセスが減ることは容易に想像できる。

当然のことながら、「家庭」と「職場」ではアクセス環境も異なるし、アクセス全体数では「家庭のみ」よりも「家庭・職場全体」の方が多い。ベストは閲覧する環境を気にするアクセスできるサービスではあるが、もし仮にサービス提供側が「少しでも利用者数・閲覧数を増やしたい」と考えているのなら、「利用環境を選ばず閲覧できる」ものを選んだ方がハードルは低いものとなるだろう。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ