7割強が「運転頻度は変わらない」……ガソリン価格が安価に戻っても

2008年12月31日 12:00

給油イメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは12月30日、ガソリン価格の下落などに関する意識調査結果を発表した。それによると、昨今のガソリン価格の下落に伴い、自動車やバイクの保有者が運転頻度を変えるかどうかという問いには7割強の人が「運転頻度は変わらない」と答えていたことが明らかになった。一度省エネ志向に利用スタイルを変えた以上、なかなか元には戻せないのかもしれない(【発表リリース】)。

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今調査は12月4日から8日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は456人。男女比は58.8対41.2で、年齢階層比は20代11.4%、30代48.7%、40代29.8%、その他10.1%。

一時期は東京都内でもレギュラー1リットルあたり200円を越すのではないかと言われ、「200円超は想定していなかったので価格パネルの表示が出来ない」という冗談にもならないような話まで飛び交ったガソリン価格の高騰。商品先物市場から投棄マネーの多くが撤収し、世界的な不景気で原油製品の需要が急落したこともあり、ガソリン価格も急落の一途をたどっている。アンケート取得時点ではまだだったが、現時点では多数の地域で1リットルあたり100円切れが確認されているほど。

そのような「ガソリン価格急落市場」において、ガソリン価格がもっとも気になるバイクや自動車の運転手に対して(ガソリン価格が下がったから)運転頻度を変えるのか否かについて尋ねたところ、8割近くの人が「変えない」と回答していた。

ガソリン値下げ後、夏と比べて自動車やバイクの運転頻度は変わったか
ガソリン値下げ後、夏と比べて自動車やバイクの運転頻度は変わったか

「運転頻度が増えた」派はあわせて14.7%、「減った」派は8.4%だから総量では多少は運転頻度が増えたことになる。しかし運転手にとって最大のネックであったガソリン価格が急落しても、運転頻度が変わらないとする人が8割近くもいるという結果は、特にガソリン販売関係者にとって(たとえ民間で規模の小さな母体による調査結果としても)ショックかもしれない。

「生活習慣の変化が身についたから」
「不景気になったので節約しなければ」

「変わらない」派の中身は3パターン考えられる。一つは「自動車などをあまり使わない習慣が身についたのでそう簡単には変わらない」、一つは「ガソリンが安くなったのはいいけれど不景気で実入りが厳しいから節約しなければならない」、そしてもう一つは「元々ガソリン価格が上がっていても運転頻度は変えていないから、安くなったところで変わらない」というもの。

給油イメージ3つめのパターンはあまり考えられそうにもないのでここでは除外すると、前者はライフスタイルを変えてしまった(例えば自動車ではなくバス・電車で通勤するようになった)、後者は家計上の切実な問題によるものと推定できる。前者の場合は便利さと費用を天秤にかけることで状況次第ではまた自動車・バイクに戻ってくるが、後者の場合は景気が回復するまで復帰は望めそうにない。そして恐らくは後者、すなわち「不景気で少しでも節約しなれけば」という意向によるものの方が多いのだろう。

ガソリンの需要回復は価格が下がっただけでは難しく、景気全般、そして利用者の消費マインドの回復を待たねばならないようだ。

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