「小中学校へのケータイ持込原則禁止」保護者は7割が賛成

2008年12月11日 08:00

モバイルイメージネットエイジアは12月10日、小中学生の携帯電話所有に関する実態調査を携帯電話経由で行い、その結果を発表した。それによると、大阪府が先週発表した「小中学生は学校への携帯電話の持込を原則的に禁止する」とする措置について、賛成している保護者は7割強に達していることが明らかになった。立場上により幾分賛成・反対の意見に差が開いているものの、概して今回の発表に対しては好意的な意見が多いようだ(【発表リリース】)。

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今調査は12月5日から7日までの間、携帯電話経由で大阪府在住・公立の小学校か中学校に通う子どもがいる22歳~59歳の携帯電話保有者を対象に行われたもので、有効回答数は270人。男女比は45.6対54.4、年齢階層は非公開。携帯電話の種類比率はNTTドコモ52.3%、au33.3%、ソフトバンク14.4%。回答母数がやや少なめのため、数字には多少ぶれが生じている可能性を考慮した上でデータを見る必要がある。

大阪府では12月3日、携帯電話の利用に関する実態把握調査を踏まえたうえで、児童生徒の携帯電話の使用に関する課題を「6つの課題」として、さらにその解決のため、学校、家庭・地域、児童生徒に対して「7つの提言」を取りまとめ、発表した(【該当資料】)。

小中学校は、学校への児童生徒の携帯電話の持ち込みについては原則禁止、府立学校は、校内において、原則使用禁止


という文言が明記されており、政令市である大阪市・堺市を除く公立の小中学校への携帯電話持ち込みが原則禁止されることになった。

この措置について当事者足りうる保護者に尋ねたところ、全体では72.2%の保護者が賛成と回答した。

「携帯電話原則持ちこみ禁止」についてどう思うか
「携帯電話原則持ちこみ禁止」についてどう思うか

階層別に見ると、当然ながら自分の子どもにケータイを持たせていない保護者の方が理解度が高い(のか影響がないから他人事だからなのか)傾向が見られる。実に8割が賛成派。逆に持たせている保護者は6割でしかなく、20ポイントほどもの開きが見られた。また、全般的に子どもの年齢が高くなるほど「禁止には賛成」とする意見が少なくなるものの、その一方で「禁止には反対」とする意見も減り、「どちらともいえない」という意見が増えている。これは「状況に応じて対応すべきであり、一律に禁止はきつすぎるかもしれないが制限を設けること自体は賛成」という中庸な意見が増えていることを表している。

実際に自由回答の中にも「両親が遅くまで仕事で不在の時など、連絡をしたい状況に限りあった方が良いと思う」などというように、臨機応変に対応すべきとの声も見受けられた。その一方、「本来は賛成なんでしょうが大半が隠してでも持って行くのなら、禁止しても意味がないと思ったから」という、「小中学生児童の保有を対象にした(=子どもが自前で購入する可能性はほとんどありえない)」回答とは思えない意見も見受けられた。

ともあれ、現時点では「保護者サイドとしては」賛成派が多数であることに違いはない。通達そのものも「完全禁止」ではなく「原則禁止」であり、特殊事情がある場合には説明をして学校側が納得の行くものであれば、持込をしてもかまわないことになっている。一部報道を曲解して、あるいは報道自身が曲解していることもあり「全面的に完全禁止」「いかなる場合も”保有”は許されない」などと伝えている面もあるが、あくまでも学校内への持込禁止であることなどに注意されたい。

あるいは下駄箱のように(あるいは下駄箱そのものを)コインロッカーのようなものを各生徒毎に貸し出し(ロック可能)、登校時にそこに納めて下校時までは一切触れさせないという手法もありかもしれない。

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