たばこ値上げ賛成は7割、喫煙者は「禁煙のきっかけができる」が最多

2008年12月01日 08:00

たばこイメージgooリサーチは11月28日、たばこの値上げに関する読売新聞社との共同企画調査の結果を発表した。それによると、たばこの値上げに賛成している人は全体の7割を超えていることが明らかになった。また、値上げに賛成している「喫煙者」はその理由として「禁煙できる(きっかけになる)」と回答している人がもっとも多く、賛成派の喫煙家には「出来れば禁煙したい」という思惑が大きく働いていることが見て取れる(【発表リリース】)。

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今調査は11月上旬に行われ、有効回答数は1085人。年齢は20歳以上だが、具体的な年齢階層比・男女比は公開されていない。

一時期は「たばこは1箱1000円に」という動きがクローズアップされたが、結局1本当たり3円・1箱60円の値上げ幅に落ち着きそうな昨今。たばこ値上げをどのように感じるかについて問い合わせたところ、全体では72%が「値上げに賛成」と答えた。

たばこの値上げへの賛否
たばこの値上げへの賛否

当然ながら喫煙者の方が賛成派は多い。もっとも喫煙者にも19%は値上げ賛成を意見しているし、非喫煙者の11%はたばこ値上げに反対している。

それでは具体的にどのような理由で賛成しているのか。喫煙・非喫煙者の賛成者それぞれに理由を選択式で尋ねたところ、喫煙者と非喫煙者では全く異なる結果が出た。

たばこ値上げに賛成する理由は
たばこ値上げに賛成する理由は

全体では「喫煙者の周りにいる非喫煙者の健康被害が減る」という、副流煙(受動喫煙)問題をもっとも注視している。「非喫煙者」にとっては副流煙問題はより切実に、回答数の多い結果が出ているが、「喫煙者」にとっては事情が異なる。

喫煙者も非喫煙者も
たばこ値上げ賛成の
最大の理由は
「自分自身の健康問題」

喫煙者にとって「たばこの値上げ」は「自分自身が禁煙できる(きっかけになる)」がもっとも多く、他人に該当する「非喫煙者」の健康被害が減ることはあまり眼中にないようだ。つまり回答数の多い選択肢は異なるが、「喫煙者」「非喫煙者」共に「我が身が一番恋しい」ことになる(喫煙者において直接的な「喫煙者の健康被害が減る」がそれほど高くないのは、「禁煙」の賛成理由に、健康被害の減少だけでなくふところ事情の問題もあるからなのだろう)。

「たばこ値上げ論争」に関しては税収問題やごみ問題、医療費問題など多種多様な視点から論議が交わされている。しかし結局のところ、突き詰めればこの問題は、現在の購入者=喫煙者がどのような判断を下すかにかかっている。その点では「いかに喫煙者が禁煙できる(きっかけ)を作れるか」が最重要課題であり、「効果的な成果をあげる」ために今後ウエイトを置く必要があるのだろう。

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