6割がストレスを抱える時代・男は「酒・たばこ」女は「食事・相談」で解消へ
2008年12月30日 08:00
厚生労働省は12月25日、「2007年国民健康・栄養調査結果の概要について」を発表した。それによると、現在ストレスを抱えていると自認している人は全体で約6割前後にのぼることが明らかになった。またそのストレスの解消法は男女共に共通する部分もあるが、多くの点で違いを見せていることが分かった。同じ「ストレス」という言葉でくくるには、あまりにも多くの、複雑な違いがあり、それが解消法にも差異を見せているものと思われる(【発表リリース】)。
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今調査は健康増進法に基づき、国民の身体の状況や栄養摂取量、生活習慣の状況を明らかにして、国民の健康増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得るために行われているもの。今回は無作為抽出された300単位区内の世帯約6000世帯分、さらに該当する世帯の1歳以上の世帯員約18000人に対して行われている。
表は略するが、自分が多かれ少なかれストレスを抱えていると感じている人は男性で57.9%、女性で63.9%。男性は20~40代、女性は10~40代に多く、男性よりも女性の方がストレス度が高い。
それではストレスを抱えた人たちはどのような対処法を用いているだろうか。男女では大きな違いが出た。
ストレス対処法(男女別。男性上位項目から順列)
男女共通して多い対処法は「趣味を楽しむ」「テレビやラジオを視聴する」など。差異が大きい項目を抽出すると、
・男性
「酒を飲む」「たばこを吸う」
・女性
「なんとかなると楽観的に考える」「食べる」
「家族や友人に悩みを聞いてもらう」
などの項目で特に多くの人が同意していた。このようにして見ると、男女別のストレス解消法が世間一般的に言われている、イメージされるものとほぼ同一であることが分かる。
特に「家族や友人に悩みを聞いてもらう」は男女の差が大きく、女性は男性の3倍近くに達している。悩みを他人に話し、同意してもらう・共感を持ってもらうことで、悩みをもたらした問題そのものは解決しなくとも、本人のわだかまりやストレスが随分と減ることは多い。周囲にそのような悩みを持つ人がいたら、是非耳を傾けてあげよう。周囲の人のストレス解消は、回りまわって自分自身にもプラスに働くのだから。
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