便利なテレビショッピング、でもトラブルも1万5000件近く
2008年12月18日 08:00
国民生活センターは12月17日、テレビ番組を利用した通信販売(テレビショッピング)に関するトラブルの相談がここ数年増加傾向にあり、1998年以降では累計1万4539件に達していることを明らかにした。センター側では商品の内容、返品できるか否か、その条件などについて十分に確認した上で利用してほしいと注意を呼びかけている(【発表ページ】)。
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国民生活センターに寄せられたテレビショッピングの相談件数
テレビショッピングに関する相談件数は年々増加傾向にあり、一昨年度は1834件、昨年度は2251件、今年度は11月末時点で1268件と、去年の同時期をわずかに上回る数字を出している。相談の商品別ではここ4年ほど「健康食品」がトップを占めており、2008年度では15.1%とこの4年間でもっとも高い値を指している。次いで化粧品類、婦人下着、布団類、アクセサリーなどの順で、いかにも「通販らしい」商品群が並んでいる。
相談の内容を見ると、「商品の機能が説明と違い、返品可能とあるのに拒否された」「サイズが合わず使用出来ないし、返品も受け付けてくれない」「自動的に継続契約にされ、断りたいが電話がつながらない」など、解約・返品の時点で会社側が受け付けないなどの問題が多いことが分かる。また、番組中のセールストークにのせられて買っては見たものの、実際にはそのような効果は(ほとんど)見られないというケースも多い。
テレビショッピングは通信販売にあたるため、実際に販売員が家庭に足を運ぶ訪問販売とは異なるので、「商品購入後も一定期間内であれば無条件に解約を認めるクーリング・オフ制度」の対象外。説明にいわく「テレビショッピングなどの通信販売では、商品を購入するか否かは、番組やカタログを見た消費者が自ら判断をし、その申込み(契約)は消費者の自主性に委ねられているため」とのこと(※ただし現在施行待ちの特定商取引法の改正によって、返品の特約表示がない場合には8日以内なら、送料を負担することでテレビショッピングでも返品が可能となる)。
国民生活センターでは業界に対して改善要請をすると共に、消費者に対しても「番組からの印象だけで購入を決めず、商品等の使い方や使用上の制限などを事前に確認しよう」「返品できるかどうか、事前に必ず確認しよう」「返品できる場合でも条件が付いていることがあるので、返品条件を確認しよう」「申込み時の内容や連絡先を控えておこう」など、特に返品や解約の条件について特別な注意を払うよう、注意をうながしている。
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