たばこ「1000円以上」派は全体で4割、喫煙者はそれでも1割は吸い続ける
2008年12月01日 08:00
gooリサーチは11月28日、たばこの値上げに関する読売新聞社との共同企画調査の結果を発表した。それによると、たばこの値上げに賛成している人(全体の7割超)はその過半数が「たばこは1000円以上にすべきだ」と考えていることが明らかになった。一方で喫煙者のうち1割以上は「1000円を超えても吸い続ける」と回答している。逆にいえば9割近くは「吸うのを止める」意向を持つことになる(【発表リリース】)。
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今調査は11月上旬に行われ、有効回答数は1085人。年齢は20歳以上だが、具体的な年齢階層比・男女比は公開されていない。
たばこは値上げをするべきだと考えている人は全体で72%を占めている。この72%の人に具体的な金額を尋ねたところ、1000円が33%、1000円超えが25%を占めた。あわせると「1000円以上」が過半数を占めることになる。一方で喫煙者に「たばこの価格がいくらになったら吸うのを止めるか」という問いには12%が「1000円を超えても止めない」と永久喫煙宣言をしている。
たばこの値上げによっていくらになるのが適性価格と見るか&いくらになったら吸うのを止めるか
「1000円以上」は58%。これは「値上げ賛成者」に限った値なので、「調査母体全体」に押し広げて考えれば約4割という結果が出る。全体で4割が「たばこは1000円以上が望ましい」。ある意味、強烈な結果といえる。
今項目は2項目が併記されているが、要は両方の立場を並べることで「たばこの値上げによる喫煙者の抑制効果」を推し量ろうというもの。値上げ賛成派は金額的に過激な意見が多いものの、喫煙派はそれなりの値上げでも大きな禁煙心理が働いていることが分かる。
喫煙者の禁煙へのきっかけ価格には
大きなへだたりがみられる
「400円で吸うのを止める」人はもちろん「500円でも吸うのを止める」わけだから、積み上げ式で考えれば500円では47%、800円では71%もの人が禁煙をする計算になる。一方で「800円」というラインは値上げ賛成派にとっては4割程度の同意しか得られていない。たばこ値上げ論で「賛否両論」が激しく行われている原因は、この「喫煙者と値上げ賛成者の間にあるギャップ」が大きいのかもしれない。
もっとも賛成派にしてみれば、「一度禁煙してもまたがまんできずに再喫煙してしまうのを考慮しなければ」という意見があるのだろう。実際過去の検証でも「値上げ幅が大きいほど、禁煙をしたが挫折して再喫煙する割合が増加する」という結果が出ている(【たばこ1000円なら10年間で9兆円の税増収へ】)。また【たばこが500円に値上げされたら禁煙を考える人は約●割】によれば、過去の事例において「禁煙したけど結局挫折した」人が68.2%もいることを考えれば、「賛成派」の考えもあながち否定することは難しいといえよう。
(最終更新:2013/08/01)
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