口呼吸、だらしなく見えるばかりでなくて……

2008年11月24日 12:00

深呼吸イメージグラクソ・スミスクラインは11月13日、「口呼吸と鼻呼吸」に関する調査結果を発表した。それによると普段鼻呼吸(鼻で呼吸をしている)の人と口呼吸(口で呼吸をしている)の人との間には、さまざまな点で健康上の違いが生じていることが明らかになった。例えば意外なことに、「鼻が関与しているかも」と思われている花粉症においても、鼻呼吸をする人よりも口呼吸をしている人の方が、花粉症をわずらっている人の割合が多いという結果が出ている(【発表リリース】)。

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今調査は10月22日から24日の間、インターネット経由で行われたもので有効回答数は624。年齢階層(20代・30代・40代)、性別、鼻呼吸派・口呼吸派で均等割当。

リリースの解説によると

・鼻呼吸……鼻から息を吸い、口もしくは鼻から吐いている
・口呼吸……口から息を吸い、口もしくは鼻から吐いている


であり、要は息を口から吸うか鼻から吸うかの違いで区分している。呼吸そのものを意識して行っている人はいないはず。一度自分がどちらの呼吸法をしているのが確かめて見るとよいだろう。鼻づまりなどで鼻にトラブルを抱えている人は口呼吸の場合が(楽なので)多く、また無意識に口呼吸をしている人も少なくないという。

調査結果によると、ある意味当然の結果ともいえるが、「口呼吸」の人の約半数が「常に口が開いている」とし、「鼻呼吸」の12.5%と比べて4倍以上の差が出ていることが分かる。

口・鼻呼吸の違いによる、口を無意識に開いている頻度
口・鼻呼吸の違いによる、口を無意識に開いている頻度

「別に口からだろうが鼻からだろうが空気を吸えれば問題ないのでは?」という意見もある。しかし実際に「口が開きっぱなし」の人に対しては「だらしがない」「ばかっぽい」という印象を持つ人が圧倒的に多いというビジュアル的な問題だけでなく、次のような健康上の問題も多種において生じている。

・花粉症やアレルギー性鼻炎の発症率が高い(口呼吸をしていると細菌やウイルスがそのまま体内に入るため)。風邪や虫歯の発症率も高まるとされている
・花粉症やアレルギー性鼻炎で生じる症状のほぼすべてにおいて、口呼吸の方が強いストレスを感じている(≒症状が酷い)
・いびきをかく頻度は口呼吸派の方が高い。さらに眠りの深さの自覚でも、口呼吸の方が「よく眠れてない」と回答する人が多い
・口呼吸派の方が集中力の持続時間が短い傾向がある
・日常生活におけるストレス度、いらいらの発生度合いも口呼吸の方が高い
・口呼吸をしている人は口が渇きやすく、結果として口臭が生じることを自覚している


一例として花粉症・アレルギー性鼻炎の発症率。イメージ的に「花粉症は鼻から……?」というのがあるのだが、花粉症も口呼吸の方が発症率が高い
一例として花粉症・アレルギー性鼻炎の発症率。イメージ的に「花粉症は鼻から……?」というのがあるのだが、花粉症も口呼吸の方が発症率が高い
もう一例。睡眠の質の高さの自覚。別項目でいびきをかく度合いもあり、そこでは圧倒的に口呼吸の方がいびきの頻度が高かった。鼻づまりの可能性が高いだけでなく、常に口が開いている状態のため、口の周りの筋肉が緩み、舌が気道を塞いでしまうことも大きな要因。いびきをかいているということは、それだけ睡眠の質が低くなることになり、必然的に寝不足状態が生じることになる。
もう一例。睡眠の質の高さの自覚。別項目でいびきをかく度合いもあり、そこでは圧倒的に口呼吸の方がいびきの頻度が高かった。鼻づまりの可能性が高いだけでなく、常に口が開いている状態のため、口の周りの筋肉が緩み、舌が気道を塞いでしまうことも大きな要因。いびきをかいているということは、それだけ睡眠の質が低くなることになり、必然的に寝不足状態が生じることになる。

元々鼻は外気を体内に取り込むためのフィルターの役割を果たしていることを考えると、これらの事象はごく当たり前のことなのだが、改めてリストアップされると驚かされるものがある。

グラクソ・スミスクラインでは元々プラスチックバーの反発力で鼻孔を拡げ、鼻の通りをスムーズにする鼻孔拡張テープ『ブリーズライト』を製造・販売しており、今回の調査もその商品に関連して行われたもの。とはいえ、呼吸がいかに多くの健康状態の要素にかかわってくるか、無意識に行っている呼吸方法によってどれだけ色々なトラブルの原因を生み出すかがかいま見れ、呼吸の大切さを再認識した次第。

当方は元々鼻が弱く鼻づまりを体験することも多いが、幸いにも「口呼吸」ではなく「鼻呼吸」派のようだ。とはいえ、実際には無意識のうちに「口呼吸」をしている時があるのかもしれない。意識をして呼吸をするのも本末転倒だが、今後は鼻で呼吸することの大切さを再認識した上で、気をつけたいと考えている。


(最終更新:2013/09/05)

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