カロリー計算以外にダイエットに必要な五つのポイント

2008年11月19日 19:40

ダイエットイメージダイエットをする際にもっとも重要でシンプルで誰にでも把握できるのは「摂取カロリーと消費カロリーの計算」。「食べた分以上にカロリーを消費しなさい」。これほど簡単な方程式は無い。しかし実際に、そんな足し引きだけで物事はうまく運ぶのだろうか。【AskMen.com】ではカロリーの値そのもの以外に、脂肪を減らす要因はあると説明している。今回取り上げたのはそのうちでも特に注意すべきとされている五つのポイント、とのことだ。

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1.食品の熱効果と基礎代謝量
食品は体内で吸収分解消化され新陳代謝を活性化させ、熱量を発生させるが、食品ごとにその効率に違いがある。この熱量・変換効率のことをTEF(The thermic effect of food、食事誘発性体熱産生)と呼ぶ。もちろんこの効率が高い方が、体内の新陳代謝を活性化させ、効率良くカロリーを消費してくれることになる(つまり蓄積されず、ダイエットにはプラスとなる)。人間に必要とされる炭水化物、たんぱく質、脂質の3大栄養素の中ではたんぱく質が一番熱効率が高い。たんぱく質を多く摂取し、基礎代謝量を増やそう、と元記事では説明している。

2.食品の繊維含有量
化学構成上、繊維は炭水化物として分類される。しかし繊維は体内では消化しにくいので、他の炭水化物と違い「体内で摂取した」とはほとんど見なされなくなる。たとえばカロリー内容の1/3が繊維から出来ている小豆の場合、300カロリーの小豆を食べてもそのうち100カロリーは吸収されずに排出される、と計算できる。

3.食品のグリセミック指数とインシュリン指数
グリセミック指数(glycemic index、血糖指数)とは、炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値。俗にいう「GI値」。一方インシュリン指数はインスリンを分泌する力を示す値。インシュリンが刺激されると脂肪蓄積をうながし、ダイエットにはマイナスとなるため、両方とも低い食品の方が好ましいとされている。

これは世間一般に言われている「GI値ダイエット」「低インシュリンダイエット」のことを指す。栄養素の分解と吸収の過程を化学的に分析した上でのダイエット方法として一時期流行ったが、人によって体そのものが持つ分解能力に違いがあることや、これらの要素は健康維持には必要な栄養素でもあるため、最近ではあまり持てはやされてはいない。

4.炭水化物と脂質
インシュリンはブドウ糖を身体のあちこちに運ぶ働きをしているが、その他の栄養素(もちろん脂肪も)を運んでいく。炭水化物と脂質を多く摂取するとインシュリンの働きも活性化される。これらはもちろんダイエット上マイナスの効果をもたらす。

大食いイメージ5.食事の量、食べる頻度、そして時間
不規則で大飯食らいの食生活を送ると、栄養を体内に蓄積する傾向が高まる。身体の内部で「次はいつ食事があるのか分からない」と身構え、長期間の絶食に備えて体内に栄養素を蓄積しようとするからだ。逆に、規則正しい食生活※をすれば、新陳代謝は高まり、効果的にエネルギーも消費されるようになる。また、寝る前に大量の炭水化物を摂取すると、寝ている間に脂肪の蓄積を促進することになる。逆に朝食に食べるのは問題ない(むしろ一日のエネルギーを確保するために必要)。

※原文では「ひんぱんに、少量の食事を」とあるが、一日三食を越えた食事回数はかえって問題になると判断し、今回は「規則正しい食生活」と差し替えた


身体の体系が横に広がるのは脂肪が必要以上に体内に蓄積されるから。ならばその脂肪を積極的に燃焼させるなり、吸収しないような摂取の仕方をすれば、たとえ口にした食品のカロリー数が高くても「体内に残る」脂肪量は減る、というのが今回の元記事の考え方。一応理にはかなっている。

ダイエットの上で色々計算をするイメージ実際にはこれらの話は個人差が大きいため、すべての方式が当てはまるわけではないし、その効力にも違いがある。特にGI値ダイエット・インシュリンダイエットは「好きなものを好きなだけ食べてやせられる」として一時期大ブームになったが、素人の管理では身体に必要な栄養素まで不足してしまい、さまざまな弊害を巻き起こしてしまうことがあり、今では「数あるダイエット方法のひとつ」の立ち位置でしかない。

とはいえ、まったく役に立たないかというとそうでもないのも事実。基礎代謝の問題や繊維質、規則正しい食生活のあたりは、単にダイエット云々だけでなく健康的な身体の育成のためにも役立ちそうだ。一つの考えとして、覚えておいて損はないだろう。

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