大証、サーキットブレーカーの発動基準変更・より容易に発動するように
2008年11月19日 08:00
【大阪証券取引所(8697)】は11月18日、株価指数先物取引におけるサーキットブレーカー発動の基準を見直したことを発表した。日経平均株価先物取引においては発動しやすいように上下枠を狭め、さらに日経平均株価指数オフション取引においては、前日の日経平均株価が安いときにおける区分を新設する(【発表リリース】)。11月25日からの適用となる。
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「サーキットブレーカー」とは先物価格などが短時間に急変した時に作動する仕組みで、一定時間取引を中断させて投資家の頭を冷やしてもらおうというもの。具体的には指数先物や指数オプションでは「価格が一定値を超えて変動」「理論価格と一定の幅を超えてかい離する状態」の際に取引が15分停止される。この処理は1日に1度限り。【日経平均株価の上昇率上位ランキングをグラフ化してみる(10月30日版)】にもあるように2008年10月相場は多種多様な要素が積み重なり相場が乱高下を繰り返し、大きな値動きが相次ぎ、サーキットブレーカーの発動が多発した。
具体的な変更箇所は次の通り(一部)
日経平均株価先物取引(日経225miniを含む)
日経平均株価指数オプション取引
大きな変更点、というより変更点そのものは株価指数が低い水準にある際の、発動基準をゆるやかにしたもの。例えば日経平均株価先物取引においては7500円未満の場合、今まで基準値段からの変動幅が1000円だったのが500円になり、理論価格からのかい離幅が200円から100円に制限がゆるくなる。
今回の改正理由は一切コメントされていない。しかし変更点が主に指数の下値部分における発動条件の緩和(発動しやすくなる)や、新設などであることなどを見ると、10月におけるサーキットブレーカーの多発状況や、サーキットブレーカーの発動が遅すぎる(値が上下しすぎてから発動してしまう)のではという一部意見をに対処したものと思われる。
今回の変更部分(つまり株価が急落して想定の値以上に下がること)が適用され、新条件でのサーキットブレーカー発動がないことを願いたいものだ。
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