不景気でオーディオ・カメラ我慢する、それでも欲しいテレビやパソコン

2008年11月14日 06:30

家電イメージエルゴ・ブレインズは11月13日、家電専門誌などを発刊するリックと共同で実施した「景気と家電製品の購入に関する調査」の結果を発表した。それによると不景気において購入する家電について、オーディオ関係やカメラなど趣味趣向・娯楽関係の商品は我慢する傾向が高いものの、テレビやパソコン、冷蔵庫など実用性も高い家電は「景気が悪くなっても購入したい」と購入意欲が高めであることが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は10月17日から22日までの間、インターネット経由で行われたもので有効回答数は1500人。男女比は1対1、年齢階層比は20・30・40・50代と60歳以上で均等割当。

景気が悪化してふところ具合が寂しくなると、色々な方面で切り詰めが必要になる。当然商品の購入衝動・意欲も落ちてくる(あるいは意欲があっても我慢せざるを得なくなる)。そのような状況の際に、「景気が悪いから購入を我慢しなければ」と断念する家電製品、逆に「景気が悪くてもこれは購入したいな」と思わせる家電製品について複数回答で尋ねたところ、「我慢する」の筆頭には「一眼レフデジタルカメラ」が、「それでも買いたい」には「薄型テレビ」がついた。


景気悪化で購入を我慢する・景気悪化でも購入したい家電製品
景気悪化で購入を我慢する・景気悪化でも購入したい家電製品
・我慢するもの
AV系の趣味趣向品
(DVD、デジカメ)
・欲しいもの
生活密着品
(テレビ、冷蔵庫、パソコン)

全般的には「我慢する」には生活そのものにはあまり縁の無い、オーディオ・ビジュアル系のもの(一眼デジカメ、オーディオなど)が上位につき、ついで生活必需品だが代替品がすでに存在し「あれば便利になるがなくても問題ない」もの(IHクッキングヒーター、空気清浄機)などが次いでいる。

テレビ購入イメージ一方「景気が悪くとも買いたい」ものには、薄型テレビやパソコン、冷蔵庫など生活に密着した、あるいはその傾向が強い家電製品が上位についている。特に薄型テレビは、2011年7月の地デジ導入のこともあり、(視聴を続ける場合は)買い替えのよい機会となっているのも一因と思われる。

また一歩引いて結果を見てみると、次のような傾向も見えてくる。

・「欲しい」と「我慢」が均衡しているもの
「薄型テレビ」「冷蔵庫」「洗濯機」
・「我慢」が多く「欲しい」が少ない=「不必要度」が高いもの
「デジカメ類」「オーディオ類」「空気清浄機」「IHクッキングヒーター」


後者「不必要度」が高い物は「すでに持っているので新しいものをわざわざ買うまでもない」と「代替品があるのでぜいたくをすることもない」に分かれるだろうが、いずれも「無くてもいいや」の傾向が強いもの。消費者が実に色々な条件設定を頭の中に描いて、家電製品の選択をしているのかがうかがえる。


一歩引いて結果を眺めると「欲しい」が「我慢」を上回っている項目が一つもないことが分かる。「冷蔵庫」や「洗濯機」は今や生活に欠かせないものだが、それでも「我慢する」項目の方が多い。景気の悪化が、確実に消費者の購入行動へ影を落としている結果なのかもしれない。

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