「ボクにも乗れた」自動一輪車
2008年11月08日 12:00
最近は小学校などでも多くの子どもが熱心に練習している一輪車。一輪車に乗れない立場から見れば「自転車でもバランスを取って乗るのに苦労する人がいるというのに、車輪が半分しかないものをどうやってあれほどうまく乗り回すのだろうか」と思うくらい不思議な情景に見える。とはいえ、スイスイと自分の手足のように乗り回す姿を見て、憧れを抱く人も少なくあるまい。そんな「乗りたいけどバランスに自信がない」という人のための一輪車が【Ubergizmo】にて紹介されていた。その一輪車の名前は【SBU(an electric self-balancing unicycle)】。直訳すると「電動自動一輪車」とでも呼べばよいのだろうか。
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SBU(電動自動一輪車)
妙な合成写真のようにも見えるが、れっきとした電動で動く自動一輪車
公式サイトの説明によると、これは電動で移動すると共にバランスを取る一輪車。ただし一輪車自身がバランスを取るのは前後のみで、左右は乗っている人が手を使ってかかしのように調整することになる。ペダルを踏む必要は無く、前方に身体を傾けると加速、後ろに傾けると減速、そして停止することになる。バランス調整そのものは内蔵されているジャイロスコープによるもので行われるとのこと。一応特許出願中。
乗りなれるための訓練は普通の一輪車と比べてきわめて簡単で20分~2時間ほどで済む(と説明されている)。最高スピードは走っている場所と乗り手の体重次第だが、8MPH(時速13キロほど)は出せる。また1回の充電で12マイル(19.3キロメートル)・1.5時間の走行が可能。乗り手がSBUのバランス調整能力を超えて傾いてしまうとブザーがなる仕組みになっているので、その時には降りる必要がある。危険性を考えたら動画にもあるようにヘルメットを被るのが望ましい。重さは24.6ポンド(11.2キログラム)。曰く「電車やバスにも持ち運べるね」とのことだが少々重たい。価格は初期生産ロット分が1500ドル(15万円)。
「一輪車をセミオートで、バランス感覚の低い人にでも」という想いは昔からあるようで、例えば3年前にはすでに【The Electric Unicycle】なども見つけることができる。しかし今件のSBUはジャイロスコープの性能が相当良いらしく、動画の限りでは乗り手の両手によるバランス調整をほとんどしなくても良いように見える。
欧米ならあるいはそれなりにニーズもあるかもしれない。しかし日本は交通事情の関係から屋外で一輪車を乗り回すのは危険な場合が多く、まず普及は無理だろう。電動なので道交法の問題もあるかもしれないし、可能ならまず最初に例の「セグウェイ」の普及が先になるに違いない。いくらバランサーが優秀だとしても、やはり見た目が一輪車では不安になる人が多いだろうから(笑)。
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