「そこに商品があるからだ」ではなく……インターネットで買い物をする理由
2008年11月02日 12:00
gooリサーチは10月21日、読売新聞との共同企画調査として行った「買い物に関するアンケート」の結果を発表した。それによるとインターネット上で買い物をする「ネットショッピング」について、その「ネットショッピング」をする最大の理由は「深夜・早朝問わずに好きな時間に買い物ができるから」で、約6割の人が同意を示していた。何かと多忙な現代人にとって、時間に拘束されないインターネットによる買い物は、願ってもない購入ツールなのかもしれない(【発表ページ】)。
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今調査は10月上旬にインターネット経由で実施され、18歳以上の男女1074人が回答した。男女比、年齢階層比は非公開。インターネットを用いた調査なので、必然的に「インターネットが使える人たち」という条件付けがされていることを考慮する必要がある。
インターネット上で買い物をする人に対し、なぜネットショッピングをするのかその理由を複数回答で尋ねたところ、もっとも多かったのは「深夜・早朝問わずに好きな時間に買い物ができるから」の選択肢。実に6割の人が同意を示していた。
インターネットで買い物をする理由
今でこそコンビニエンスストアなど一部店舗では24時間営業をしているが、普通の店舗は朝9~10時に開店し、夜の7時~8時くらいには店じまいをしてしまう。仕事などの関係で生活リズムが店舗開店時間とかみ合わないと、平日の買い物が出来ずに難儀してしまう人も多い。そのような状況にある人はもちろん、一般のサラリーマンやOLなども夜に「買い物」が出来ることへのメリットを感じる人は多いはず。
・時間と身体を拘束されない
・お値打ち度が高い
また、「買い物のために外出する必要がなく、便利だから」もほぼ同数の58%の支持を得ている。単純に外出が面倒・引きこもりだからという事例も少なからずあるだろうが、むしろ「買い物をする商品の種類ごとに、別々の店に足を運ぶのは時間と労力の無駄」という合理的な考えが働いている面もあろう。
以上上位二点は「便宜性」をメリットとして挙げている。一方で「店で買うより価格が安い」「ポイントを貯められる」など、ダイレクトな経済的理由を挙げる人も多かった。かつてネットショッピングといえば「便利だけど配送料が高いから……」と躊躇(ちゅうちょ)する人も多かったが、最近ではアマゾンジャパンが(直接アマゾンからの購入の場合)購入代金が1500円以上で配送料無料のサービスを実施しているのをはじめ、各通販サイトでも配送料無料のハードルを低く設定する傾向が見られる。まとめ買いも出来るし価格も割引きしてもらえるし、オマケに自宅まで商品を持ち帰る苦労も要らないとなれば、利用しない手はないだろう。
ネットショッピングではインターネットが使える場所(日本国内)なら原則的にどこからでも注文できるため、日本中の店舗をいちどきに見渡せる「商品の品揃えの豊富さ」、さらには不便な場所でも買い物が便利になる「近くに店舗が無くても買い物が出来る便宜性」も大きなメリットといえる。例えば農村部など周囲に買い物をする場があまりない場所でも、ネットショッピングの活用次第で便利なライフスタイルを実践できることになる。
ネットショッピングを提供し
ライフラインの一つとして
利用してもらう
しかし今回の調査結果では、「時間と身体の拘束が無い」「価格が安い」というダイレクトなメリットを挙げている人が多かった。逆に考えればこの人たちは「時間が合えば」「外出できれば」一般商店で購入できる人たちであり、「時間が豊富で外出できても、近所にお店そのものがない」人よりは恵まれた環境にあることになる。
幸いにも地域社会においては店舗そのものの展開より、インターネットの普及度の方が押しなべて高い。携帯電話をも考慮すれば、ほぼすべての地域で利用できると考えても良い。今後ネットショッピングは「都市部・近郊部の利用者により一層の便宜性・お値打ち感を提供する」のと共に、「近くに店舗がないような山間部・地方の利用者が気軽に、近所のお店で買い物をするがごとく買い物できるような仕組み」を提供し、その存在を知らしめる必要も出てくることだろう。
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