mixi、リクルートと共同でバナー広告のデザインを一般ユーザーから募集
2008年11月12日 08:00
日本国内最大手のSNS【mixi】を運用する【ミクシィ(2121)】は11月10日、mixiに掲載するバナー広告のデザインなどの制作を一般利用者から募集し、効率のよさを競い合う取組みを開始した。リクルート運営の【みんなのクリエイティブエージェンシー:C-team】との共同企画となる。
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みんなのクリエイティブエージェンシー:C-team募集ページ
この企画は「不特定多数の人に公募をして特定作業に参加してもらい、事業を成し遂げる」という手法「クラウドソーシング」を用いたもの。具体的にはバナーを作成して欲しい企業は公募を行い、その公募に従い応募者はバナーを作成して投稿。企業側が各種基準に達しているか否かを確認した上で、問題のないものを規定サイトに掲載。高い効果が得られた(今回のようなバナー広告の場合はクリック数で判定)ものほど企業から評価され、制作したものの対価としてポイントを得られるというもの。
パソコンや動画・静止画加工ソフトの性能の向上や、インターネット環境の整備、さらにはYouTubeをはじめとする動画投稿・公開コミュニティの普及により、個人レベルで物事を表現できる環境が整うにつれて、「自分で考えた広告」を公開する人も増えてきた。企業側の思惑・意図とは関係なく、作り手側の視点から立った広告ということで【勝手広告】と名づけられている。規制のハードルが低いことや固定・規制概念にとらわれることなく、本当の意味でのクリエイティブな広告が生み出されることもあり、注目を集めている。
勝手広告の一例(「赤十字社」を対象としたもの)
例えば【YouTubeで「勝手広告」と検索すると】300以上もの作品を確認することができる。質は正直珠玉混合だが、新鮮味という点では既存のテレビコマーシャルとは比べ物にならないほど優れている。また上に紹介したように、プロ顔負けの質を持つものも少なくない。
今回の企画、及び「クラウドソーシング」はこの「勝手」な、言い換えれば「自発的な創造性」をうまく取り込んでしまおうというビジネススタイル。「自由気ままな創造活動」(「勝手」)と、「企業発注による作業」との中間に位置するものと考えて良いだろう。参加者側としては創造力の成果を不特定多数の人に見てもらえるチャンスが得られ、それが評価されれば公式の場で表彰され、対価を得ることもできる。何より制作対象となる企業に対して直接「見てもらえる」ことで、何らかのチャンスを得られる可能性がグンと増すことになる。作り手側もモチベーションを高めることが出来よう。
実際に参加するにはC-teamへの登録が必要となる。純粋な「勝手」とは少々勝手が(シャレではない)異なるが、チャレンジしてみるのも面白いだろう。
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