凸形電気機関車・貨物列車セットA

2008年11月10日 06:30

凸形電気機関車・貨物列車セットAイメージGarbage Shot」第百回。今回は先に【国鉄クモハ12/クモニ13(鉄道コレクション4)】など何回か紹介している、トミーテックのNゲージスケールで展開する鉄道模型食玩シリーズこと「鉄道コレクション」の中から、個人的に気に入っていたもののなかなか手に入らなかったアイテムの再販版『【凸形電気機関車・貨物列車セットA』を紹介。……って今回でこのコーナーも大台に突入したわけですな。

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凸形電気機関車・貨物列車セットA
凸形電気機関車・貨物列車セットA

「鉄道コレクション」は鉄道模型のNゲージ(1/150)と同じ縮尺で作られた鉄道車両の食玩。足回りやパンタグラフなど、金属にした方が見栄えが良くなる部分を除けば、従来のNゲージスケールの鉄道と何ら変わるところ無く楽しむことができる。実際に、足回りやパンタグラフ部分が別売りされていて、それらに差し替えれば本来のNゲージの鉄道模型として使えるくらい。

今回取り上げた『凸形電気機関車・貨物列車セットA』は、かつて【鉄道コレクション 第1弾】に含まれていた「名古屋鉄道デキ101」と「私鉄木造貨物ワフ・ト」のカラーリングを変えたもの。電気機関車は地方ローカル私鉄をイメージしたオリジナルカラー(こげ茶色)となり形式も「ED101」と改め、木造貨物はそのまま再利用されている(それにしても特定した上での販売や資源高の影響があるとはいえ、第一弾が1つ420円×2=840円と、今商品の価格が1890円というのはあまりにも以下略)。

箱の中には「鉄道コレクション 第1弾」二つ分となる「電気機関車」と「貨物車両2台分」、そしてそれぞれの設置台にもなるプラ製のレール(ネームプレート付き)が納められているのみ。特に解説書などは無く、少々寂しい感じ。【公式サイトの解説ページ】とほぼ同じ内容が箱の裏面に記述されている程度。

とりあえず連結して並べてみる。ちなみにそれぞれのレールには3か所突起がついていて、上に乗せた車両が横すべりしないような仕組みとなっている
とりあえず連結して並べてみる。ちなみにそれぞれのレールには3か所突起がついていて、上に乗せた車両が横すべりしないような仕組みとなっている

前述したように、商品としては「飾り用」ではあるが、別売りパーツに差し替えればNゲージの鉄道模型としても使える仕様なので、連結器部分(カプラー)もしっかりした作りになっている。台座部分のレールをつなげて上の写真のように貨物列車の一編成として飾ると、何となく良い雰囲気になる。ちなみにパンタグラフ(電気機関車の上部にある、電線から電気を伝えるひし形の部分)は折り畳みが出来ない。仕方ないかな、これは。

別々に並べてみる
別々に並べてみる

見た目で何となく分かるように、これらの電気機関車・貨物車両はいずれもローカル線で使われていたもので、大量の荷物を一度に運ぶ幹線鉄道ではほとんど見かけることが無かった。だから都心部に住み、鉄道に興味の無い人には初めて見るタイプのものかもしれない。しかしこのような「ちょっとマイナーな」「こじんまりとした」ものからかもされる「小さいけれど頑張ってるよ」「メジャーじゃないけどヨロシクね」的な独特の雰囲気に、当方の趣味趣向はベストマッチングしてしまうから困りもの。

貨物車両内部イメージそれはさておき。貨物車両の方は写真で見ればお分かりの通り、屋根の無いタイプのものはきちんと内部まで赤茶色で塗られている。よもやと思ってもう一両の方の天井を取ってみると、こちらも側面はともかく床面はしっかりと木造貨物らしく板張りの様子が見える。

要は両方で足回りを共有化しただけの話なのだが、改造ファンにとってはありがたいお話。扉の部分を切り取って柵を設けて、中に干草のようなものも加えて牛のフィギュアを固定すれば、ちょっとした農村部方面を走る貨物車両らしいスタイルが完成するに違いない(当方にはそこまでの技量がないので無理)。

凸形電気機関車
凸形電気機関車

凸形電気機関車のカラーはオリジナルイメージとのことだが、個人的には幼いときに写真を何度と無く見た【秩父鉄道】のそれに近いのかな、というイメージがある。実際秩父鉄道でも似たような凸形電気機関車の「デキ1形」が使われていたようだが、現在保存されているのは青色に塗り替えられているようだ(1970年代後半までは茶色一色だったとのことで、当時見たのはすでに古い資料だった模様)。

現在当方はNゲージそのものを趣味としているわけではないので必要はないのだが、もしこの「凸形電気機関車・貨物列車セットA」を自分のレイアウト(鉄道模型のジオラマ)で走らせたいと思ったら、専用の別売りパーツ『Nゲージ動力ユニットTM-03』と『Nゲージトレーラー化パーツセット』が必要になる。

色も大人しめで自己主張もさほどなく、まさに飾り物としてはうってつけのアイテム。ホコリが入らないプラ製のケースに入れて、時々眺めながらニヤニヤする日々を過ごせそうだ。


(最終更新:2013/09/05)

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