ミニノート 約9割がパソコン通 買い増し目的8割以上も

2008年11月06日 08:00

ミニノートパソコンイメージヤフーバリューインサイトは11月5日、低価格ミニノートパソコン(以下ミニノートPC)に関する調査結果を発表した。それによると、ミニーノートPCの購入者の約9割がパソコンの中級者または上級者で、初心者は1割強しかいないことが明らかになった。また購入目的も8割が「買い増し」目的で、メインマシンを別に所有している人が購入している状況が判明した。ミニノートはその低価格性から、「中級者以上は用の無い、初心者向けマシン」という印象もあるが、実際には「パソコン中級者以上によるセカンドマシン」という立ち位置を確立しつつあるようだ(【発表ページ】)。

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今調査は8月29日から9月1日、20歳以上のインターネットユーザーに対してネット経由で行われたもので、有効回答者数は442人。ミニノートPC購入者・ノートパソコン購入者・デスクトップパソコン購入者・スマートフォン購入者各100人、PDA購入者42人が対象。年齢階層などは非公開。

「ミニノートパソコン」とは昨年参入した台湾のパソコンメーカーのASUSが提供する「Eee PC」シリーズが口火を切ったスタイルのノートパソコン。液晶サイズが10インチ前後、本体価格が8万円以下(現在では5万円前後)を指す。本調査では「液晶サイズ10インチ以下」「価格8万円未満」が対象。液晶が10インチ前後でメモリやハードディスク容量もちょっとしたデスクトップパソコン並み、テレビカメラ用にウェブカメラも装着されており、無線LANも内蔵し、すぐにでもインターネット接続が可能なものが5万円台で発売されている。需要が想像以上に大きかったからか、今ではDellなどの大手メーカーもこの分野に参入している。

さて、ミニノートPC・デスクトップPC・ノートPCそれぞれの購入者に、自身のパソコンスキルを尋ねたところ、ミニノートPCでは86%の人が「自分は中級者以上である」と答えた。

各マシン購入層別のパソコンスキル(自己申告)
各マシン購入層別のパソコンスキル(自己申告)

同階層の割合はデスクトップでは71%、ノートパソコンでは55%に過ぎないところを見ると、ミニノートPCを買い求める人のパソコンスキルの高さが確認できる。この点だけを見ても、「ミニノートPCは安価でオールインワンに近いから初心者のみが多く利用している」という考えが的を外しているようにも見える。

「ミニノートPCは初心者だけではなく中級者も買い求めている」のをさらに裏付けるのが次の設問。それぞれの機種において購入のきっかけ・目的を尋ねたところ、ミニノートPCでは「買い増し」が8割り近くに達し、「はじめて買ったパソコン」と答えた人はわずか1割強にしか過ぎなかった。

購入端末の「立ち位置」
購入端末の「立ち位置」

ノートパソコンやデスクトップパソコンでは「買い替え」が3~4割で「買い増し」が6割足らずであることを考えると、メインマシンは別にあり、ミニノートPCを「サブマシン」として利用しているという使い方がいかに多いかが分かる。


ミニノートPCのような立ち位置のパソコンは、昔なら「チャンドラー」や「シグマリオン」のようなものがその場所を占めていた。それぞれ初心者がその安さから購入することもあったが、多くはメインマシンが別にあり、機動性の高さを活かし、サブマシンとしての地位を確固たるものとしていた。

EEC PC901シリーズに代表されるようなミニノートPCは、まさにポジション的にはそれら「チャンドラー」「シグマリオン」そのものといえる。しかも技術の進歩発展と低価格化の実現により、一世代前のデスクトップパソコン・ノートパソコン並のスペックを有するものが、5万円前後で提供されている。

そのハイスペックさから、今までのモバイル系パソコンでは出来なかった・想定できなかったことも可能となった「ミニノートPC」。携帯電話とはまた別の「高機動力性情報処理端末」として新しい活用方法が生み出され、存在意義を見出していくことだろう。


(最終更新:2013/09/05)

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