安眠を得るための7つの秘けつ
2008年11月10日 06:30
食べることや飲むこと、呼吸をすることと同様に、人間が生命を維持していくのには欠かせないのが「睡眠」。ところが最近、睡眠時無呼吸症候群などをはじめ、睡眠が満足に取れない人が増えているという話を耳にする。忙しくて睡眠時間が取れずに眠れないのではなく、睡眠時間を確保できるのに眠れない、いわゆる「不眠」というものだ。【Todayshow.com:Tired of counting sheep? 7 tips for good rest】では「羊を数えるのにも疲れたでしょ? 良い睡眠のための7つのコツをお教えします」という特集を組んでアドバイスをしている。
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【マンガで分かる心療内科・精神科「不眠って何ですか?」】にもあるように、「不眠」には「床に入ってもなかなか寝付けない入眠困難」と「眠れるけど途中で目が覚めてそのまま眠れなくなる中途覚醒(早朝覚醒)」の二つに分けられるという。また他に、昼夜逆転してしまう場合や眠り全体が浅くなるものも広くは「不眠(睡眠障害)」に含まれる。
元記事によると10月に行われたアンケートではアメリカ人の92%が経済関係の悩みで不眠状態にあるという結果が出ているという。金融危機はアメリカ人(だけではないが)の睡眠状態にも深い傷を負わせていることになる。
さて元記事で専門家が薦める7つの秘けつとはどのようなものなのだろうか。具体的な話を見ていくことにしよう。
1.寝床は「寝るために」用意する
寝床で新聞やテレビを見ないこと。これらは気持ちを高ぶらせるだけで、良い眠りの妨げになる。
2.寝る前に激しい運動はしないように
寝る前に運動をしたり、お金の勘定をしたり、現在の経済について論議を交わすことの無いように。代わりに何か面白いもの、例えばテレビの娯楽番組を観たり、好きな音楽を楽しんだり、ちょっとした軽食を口にして、眠りに誘われるようにする。要は気持ちの高ぶりが眠りから遠ざけるということ。
3.寝る前はアルコール厳禁
飲みすぎると「バタンキュー」という効果音が聞こえてくるかのように眠りにつける場合もあるが、それは特殊事例。大抵において逆効果になるし、その時の眠りは本来の眠りのような効果を得られることは滅多にない。深い眠りで身体の回復に期待したいのなら、お酒は飲まないように。
4.寝る前にまとまった食事を取らないように
消化障害を引き起こす可能性がある、とのこと。それはもちろん眠りを浅くする要素となりうる。
5.リラックスできる物事を頭に思い浮かべる
色々と悩ませるような事柄を床についてから考え出すと、良い眠りを得る事は出来ない。眠りにつくときは精神的にリラックスできるよう、ポジティブな物事を考えるように。その考えをサポートさせる目的で、アロマテラピーを活用したり、物静かにふけることができる静かな音楽を流すのも良い。
6.身体も休めさせるように
背伸びをし、腹式呼吸(お腹から息を吐き出すような呼吸方法)をゆっくりと何度かくり返し、肉体そのものもリラックスさせるように(原文直訳は「筋肉をリラックスさせよう」)。
7.今日したことではなく明日できることを考える
ベッドの中で今日してしまったことをウダウダと考えて落ち込むのは、睡眠にとってマイナス材料。今日自分がしたことは、自分が出来うる最善の手立てによる結果。終えてから悩んでも何も良い事はない。
「寝酒」の話や「寝る前に運動した方が眠りやすくなる」という話に真っ向から対抗する部分もあり、読む過程で「?」と思った部分があるのは否定しない。各個の状況により、どちらかがよりよく当てはまり、どちらかが当てはまりにくい場合がある、ということなのだろう。
また元記事では不眠症状が動悸や息切れ、発汗、吐き気などを伴うものの場合、「不眠」ではなく「不安障害」の可能性があることも指摘している。似て非なるものなので、別の対処が必要となる(ちなみに「不安障害」も経済問題を起因とし、今のアメリカで急増しているそうだ)。
元記事でも「マンガで分かる心療内科・精神科」でも、最終的には素人の判断で不眠が解消されることは少なく、世間一般に販売されている市販薬の服用より、心療内科にかかった方が良いとしている。睡眠不足は何となく損した気分になるだけではなく、起きている時間も頭がどことなくぼやけてしまい、判断などの知的行動も含めたあらゆる行動が鈍くなってしまう。状況によっては非常に危険な目にあう可能性も高い(自動車の運転などもってのほか)。
7つの秘けつを試してみて改善する気配が見られない、あるいは記事に書いてあることを実践する余裕がないほど「不眠」状態にあるという自覚を持つ人は、速やかに医療機関に相談すべきだろう。
※タイトルを改定しました
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