「ネットへはパソコンよりもケータイで」携帯のネット歴5年以上では過半数に達する
2008年11月06日 08:00
情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは11月5日、携帯電話を利用したインターネット上のサイト閲覧に関する調査結果を発表した。それによると、インターネット上のサイト閲覧について、パソコンによる閲覧と携帯電話による閲覧とでは「携帯電話からの閲覧歴が長い人ほど、パソコン以上に携帯電話で閲覧する機会が多い」ことが明らかになった。特に5年以上の経歴を持つ人は過半数に達している(【発表リリース】)。
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今調査は10月23日から10月24日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は343人。男女比は35.0対65.0と、通常のアイシェアの調査と比べて女性の割合が多いのが特徴。年齢構成比は20代31.5%、30代40.2%、40代13.7%、その他14.6%。
リリース本文にもあるように、携帯電話向けのコンテンツが充実する一方、パソコンに近い感覚で携帯電話からもサイトの閲覧ができるような環境が整備されつつある(定額制の普及や携帯電話の機能向上など。またコンテンツ側でもパソコン・携帯電話用を別途用意する)。フルブラウザを使い、通常のサイトを閲覧している人も少なくないだろう。
そこで、サイトの種類(パソコン向けか携帯電話向けか)を問わず、ウェブサイトを見る機会が多いのはパソコンからか、それとも携帯電話からかについて、「携帯電話からのネット利用歴」で区分して尋ねたところ、全体ではパソコン・携帯電話がほぼ同数を占めるという結果が出た。
サイトの利用方法(※元資料図版では「複数回答」となっているが実データなどによると択一)
「どちらかしか見ない」ではなく「どちらで見る方が多いか」なので、例えば「携帯」を選んだ人がパソコンでサイトを見ることはほとんどない、というわけではないので注意してほしい。それでも、全体ではほぼ「パソコン」「携帯」が同数なのは驚くべき値かもしれない。
↓
「便利だな」の経験が蓄積
生活に浸透していく
↓
携帯電話でのサイト閲覧機会が
増えてくる
これを「携帯電話でのネット利用歴」別で見ると、利用歴が短い人は圧倒的にパソコン利用が多く、携帯電話での利用歴が長くなるにつれて「携帯」の回答者が増加していることが分かる。仕事やサイトの特性上、パソコンで閲覧するべきものが多数あるとしても「携帯電話で見られるのならその方が良い」と考える人が「経験則として積み重ねられて」増えてくるのだろう。
今回の調査では冒頭で触れたように、元々携帯電話の利用頻度・傾注度の高い女性の回答率が高いことも考慮する必要がある。この「女性が多い」という調査母体の片寄りが、「携帯電話の方が、パソコンよりもサイト閲覧が多い」という結果の一因として考えられよう。
ただしそれ(女性の片寄り)を差し引いたとしても、携帯電話によるサイトの閲覧が浸透しつつあるという現実を認識するだけの調査結果であることに違いは無い。「携帯電話がパソコンに取って代わる」ということはありえないが、例えば「普通自動車」と「軽自動車」のように、利用環境や利用者のニーズによって、住み分けや使い分けが浸透していき、その過程で「軽自動車」に該当する「携帯電話によるサイト閲覧」も普及していくに違いない。
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