シニア層、ケータイメールも大活用。「毎日メール」は5割を超えて
2008年11月05日 08:00
情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは11月4日、シニア層の携帯電話利用に関する調査結果を発表した。それによると、メール機能を毎日利用している人は全体の5割強に達しており、多くのシニアが携帯メールを大いに利用していることが明らかになった(【発表リリース】)。
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今調査は10月20日から10月22日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は267人。男女比は52.4対47.6。年齢構成比は50代77.2%、60代17.2%、70代以上5.6%。「無料メール転送サービスCLUB BBQ」を利用している時点で携帯電話を利用していることは明らかなので、同世代全体の傾向と比べると携帯電話絡みのデータにおいて、有意な数字が出ていることを念頭においておく必要がある。
当初は単に「会話をする電話の携帯版」という形で登場した携帯電話。インターネット機能の搭載により「メール送受信端末」「情報統合端末」としての立ち位置を得ることになり、人々のライフスタイルに大きな影響を与えている。特に携帯電話による電子メールの送受信(「携帯メール」「ケータイメール」)は、直接相手と声を交わさなくとも・相手の時間を会話で拘束しなくとも「相手の胸元に送りつけることができる」形で意思疎通が可能なため、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を人々に提供するようになった。一方、入力のための操作方法において、まだまだ初心者・高齢者(壮齢者)すべてにハードルが低いとは言い切れないのが難点ともいえる。
シニア層の携帯電話保有者において、通話は約4割強の人が毎日行っているという結果が同調査別項目で明らかにされている。それではケータイメールの方はどうだろうか。通話と比べると相手に対する気恥ずかしさのハードルは低いものの、壮齢層にとって操作の上では難易度が低いとはいえない。
携帯電話でのメール利用頻度
しかし調査結果を見る限り、全体では5割強ものシニア層が、毎日のようにケータイメールを利用しているということになる。先の「通話」のように、「週2回以上」という区切りで見ると、実に8割近くの人が高頻度でケータイメールをたしなんでいることになる。
ケータイメールに限ると、やはり男性よりは女性の方が利用頻度が高い。女性は「週2回以上」は実に8割以上に達している。また年齢階層別に見ると、歳をとるにつれて入力系がやはりハードになるようで、少しずつではあるが下がる傾向にある(70歳以上の項目では激減しているが、それぞれの項目の回答者数が1桁前半のため、ぶれが生じているとしてここでは考慮対象外とする)。
携帯電話関連の記事で何度か触れているが、当方(不破)が検査のために通っている病院の待合室で、恐らく初対面同士と思われる50~60歳代の女性陣が世間話をしながら、携帯電話の赤外線通信機能でメールアドレスの交換をしている様子が何度無く見受ることができた。「病院内でのケータイ利用は禁止されてるはずだが」と頭の中でツッコミを入れつつ、シニア層の女性陣が難なくケータイを利用している様子には感心させられたものだ。恐らく彼女らは、後ほど同じ病症を持つ者同士として情報のやりとりをメールでするのだろう。
「年を取っているからケータイは使えない」という偏見は一部にあるかもしれない。しかし操作系や「仕組み」そのものの概念さえ理解できれば、携帯電話の、とりわけメール機能の便利さは、老若男女を問わず受益することができる。最近はシニア層向けに画面表示が大きいもの、ボタンが大きめに・押し易く設計されているもの、操作が至極簡単なものも多数用意されている。技術的問題は解消されつつある。
今後は若年層だけでなく現在のシニア層、そしてかつて若年層だったシニア層も携帯電話のメールを使いこなすようになるに違いない。
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