子どもに与える新規携帯、「子ども向け」は3割・普通のケータイ約5割強

2008年11月25日 06:30

子どもの携帯電話使用イメージインターネットコミュニティ「MyVoice」を運営するマイボイスコムは11月20日までに、子どもの携帯電話利用に関する調査結果を発表した。それによると、中学生以下の子どもに持たせた携帯電話について、約3割が「新規に契約した子ども向け携帯電話」であることが明らかになった。一方で新規契約ではあるものの子ども向けではなく「普通の携帯電話」を持たせた保護者も5割強おり、「新規購入で子どもに持たせる携帯電話の、一般機種・子ども向け機種の比率は約2対1」な状況が見て取れる(【発表リリース】)。

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今調査は11月1日から5日の間、インターネット経由で行われたもので有効回答数は1万4671人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代が34%、40代が30%、50歳以上が19%など。

防犯目的などで子どもに携帯電話を持たせる、あるいは普及率そのものの高さから子どもに携帯電話を持たせる保護者は増加の一途をたどっている。今調査でも49.0%の保護者が自分の子ども(成人前)に携帯電話を持たせていると回答している。そのうち中学生以下に限定し、一番下の子どもが持つ携帯電話がどのような種類のものなのかを尋ねた結果が次の図。

中学生以下の子どもが所有する携帯電話の種類(中学生以下で、「一番下の」子どもが持っている機種)
中学生以下の子どもが所有する携帯電話の種類(中学生以下で、「一番下の」子どもが持っている機種)

もっとも多いのが「新規契約の普通の携帯電話」。大人が使っている、何の規制もない通常の携帯電話を買い与えていることになる。ソフト部分でフィルターなどを使うこともあるのだろうが、他の機種を選定した場合と比べて、あまり安全面では気にしていないと考えることもできる。

ドコモの子ども向けケータイSA800iイメージ続いて「新規契約の子ども向け携帯電話」。操作がシンプル化しているほかに、アクセスできるサイトの制限ができるなど、安全面に配慮され、比較的保護者も安心しやすい機能を有している。こちらの機種は29.3%。「普通の携帯電話」の約半数でしかない。

他は使いすぎを気にしたのか「プリペイド式」、わざわざ新規に買うこともないという考え方からか「お下がり」、さらには操作の簡単さを評価してか「新規の初心者・高齢者向け携帯電話」という回答も要る。


子どもに携帯電話を持たせることは「防犯の上で必要」と考えている保護者も多い。同アンケート内別項目では「中学生以下の子どもに携帯電話を持たせている保護者」に理由を尋ねている(複数回答)が、55.5%が「防犯」・42.6%が「子どもの行動を把握するため」と回答している。その意味では携帯電話の本来の機能である「通話」、そして最近ではメイン機能になりつつある「インターネットへのアクセス」は必要最小限で十分であり、むしろ子どもが危険な情報へアクセスすることを考えると邪魔にさえ思えるかもしれない。

親子で携帯電話イメージその観点からすれば、「子ども向け携帯電話」はベストの選択であるはずなのだが、実際には3割弱選ばれていないという結果が出ている。これを「3割’も’」と見るのか「3割’しか’」と見るのかは判断が難しい。

あるいは保護者自身が「子ども向け携帯電話」の存在を知らない可能性もある。メーカー側は告知にこれまで以上に注力し、また子どもに好かれるようなタイプのものを市場に提供して、状況に対応することが求められよう。

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