電力消費量は-12.6%・京都府内に和風で省エネなセブンイレブン登場
2008年11月15日 12:00
コンビニエンスストア最大手セブンイレブンを運営する【セブン&アイホールディングス(3382)】は11月14日、同日から京都府京都市北区に、エネルギー効率の高いLED(発光ダイオード)照明看板を導入すると共に、京都の景観に合わせた和風建築の店舗「セブン-イレブン上賀茂榊田町店」を開店すると発表した。世界初となる冷凍機廃熱を利用した給湯設備を導入するなどし、電力両を12.6%削減することに成功している(【発表リリース、PDF】)。
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省エネで和風なセブン-イレブン上賀茂榊田町店
昨今の資源高や24時間営業に対する「エネルギーの無駄」という批判への対処、経費削減などの目的で、セブンイレブンでもエネルギー効率の高い省エネ型設備の導入を行うなどして、電気使用量の削減に努めてきた。今年の2月には、、長野県内に環境配慮型設備を集大成した実験店舗「セブン-イレブン長野吉田2丁目店」をオープンしている。
今回の「セブン-イレブン上賀茂榊田町店」も環境配慮型店舗の改定型実験店のようなもので、冷凍機廃熱を利用した給湯設備は世界初とのこと。
冷凍機廃熱を使い給湯を行う設備
これらの設備の導入で電力消費量は1年間で12.6%削減されることが期待され、また1店舗あたりの二酸化炭素削減量は1年あたり7.52トンが試算されている。ちなみに省エネ部分単独での省エネ率は、
・LEDの導入(蛍光灯比較)……54.0%減
(京都店舗では看板が小さいため。通常店舗では75.0%減となる)
・廃熱利用給湯設備(従来型電気温水器比較)……92.0%減
とのこと。
セブンイレブン側では今回の店舗の設計を、今後の全国展開の新規出店店舗における基本設計としていくという。
リリース中では触れられていないが、これらLED・廃熱利用給湯設備などの環境配慮型設備導入の短所は「初期費用がべらぼうにかかる」こと。電気店なとで目にすることができる通常の白熱灯と蛍光灯、そしてLEDの価格を比較してみれば、いかにLEDが高いかはすぐに理解できるはず。長年使用することで電気料金が割り引かれ採算がとれるようにはなるものの、資金面において店舗立ち上げのスピードはやや慎重にならざるを得ない。
しかし厳しい経営環境にある現在だからこそ、たとえ「はじめの一歩」の費用がかかっても、ランニングコストを低く抑えられ、さらに「コンビニはエネルギー的に地球に厳しい」という批判もかわせるなど、多数のメリットを得られる「環境配慮型店舗」が注目されるのだろう。
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