「秋の味覚」栗より梨よりマツタケより……
2008年10月27日 08:00
インターネットコミュニティ「MyVoice」を運営するマイボイスコムは10月25日までに、秋の味覚に関する調査結果を発表した。それによると、秋を感じさせる「秋の味覚」という言葉にぴったりな食品としてもっとも多くの人から支持を集めたのは「秋刀魚(さんま)」だった。魚類価格が高騰を続ける昨今だが、秋の味覚に対する想いまではそう簡単には変わらないようだ(【発表リリース】)。
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今調査は10月1日から5日の間、インターネット経由で行われたもので有効回答数は1万4652人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代が38%、40代が29%、50歳以上が17%など。
秋は多くの農作物にとって収穫の時期となるだけでなく、冬ごもりをする動物が栄養分を蓄えて「肥える」時期でもある。またそれを種の繁殖の好機ととらえて、彼らに「食してもらう」(そしてタネを運んでもらう)ため、多くの植物が魅力的な味わいを見せる、まさに「自然の慈愛に満ちた季節」に他ならない。人間の目から見れば「食欲の秋」となるのも道理が行く。
さて、そのような季節における「秋の味覚」として頭に思い浮かぶのはどんな食物なのか。もっとも多くの人が秋の味覚として挙げたのは「秋刀魚(さんま)」だった。
あなたにとって秋の味覚とは
まさに名前からして「秋が旬の、刀の形をした魚」であるように、「秋刀魚(さんま)」がもっとも多くの人から支持を集めている。塩焼きはもちろん生姜煮、刺身、たつた揚げ、酢の物などなど調理方法も多種多様。「秋刀魚は目黒に限る」という言葉にあるように、秋刀魚名産の場所で獲れたものを食するのが一番だが、ぜいたくをいえばきりがない。
続いて「栗」が6割強の人から「秋の味覚」認定を受けている。八百屋やスーパーの野菜コーナーなどに皮をむいたものやそのままのもの、そして惣菜コーナーやコンビニのお弁当にも栗ご飯をはじめとしたさまざまな栗料理が並ぶ。駅前通りで出店並びを横切る際に「天心甘栗」の香りをかぐと、ついつい財布に手が伸びてしまう人も多いはずだ。
「栗」の後には「梨」「柿」など秋の果物が続く。最近では特に野菜・果物の季節性が薄れ、一年中これらの果物を手に入れることが容易になった。しかしそれでも旬の果物ほどうまいものはない。朝食に果物を食することで、体にもきっとプラスとなるはず。
意外なことに、高価な点ではどの食材よりも知名度の高い「マツタケ」は第5位・37.3%と、三人に一人程度しか挙げなかった。名前そのものは知られていても、「あなたにとっての」という前提があるのが原因だろう。つまり多くの人にとってマツタケは「高嶺の花」であり、自分自身の秋の味覚とは別世界のものである、ということに他ならない。
栽培方法の工夫や世界中からの食物の輸入、さらには本日別項目で掲載している冷凍食品などが普及したことで、食品の「旬」の感覚は薄らぎつつある。しかし自然の摂理にかなった育ち方をした食物こそがもっとも多くの滋養を含み、美味しさも兼ね備えているに違いない。
秋はもっとも自然の恵みを受けられる季節。体重計と相談しながら(笑)、大いに旬の味覚を楽しみたいものだ。
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