ありえないほどの大バーゲンセール状態となっているのは事実…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、二週ぶりに売り超し(2008/10/24)
2008年10月24日 12:00
東京証券取引所は10月16日、2008年10月14日から10月17日(10月第3週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は3兆7922億2738万5000円なのに対し、買い総額は3兆5882億4613万4000円となり、差し引き2039億8125万1000円の売り超しとなった。これは先週から二週ぶりの売り超しとなる。なお個人・法人・証券会社共に買い超しで、外国人投資家のみ売り超しということになる(【最新発表リリース、PDF】)。
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10月14日から10月17日における各部門別の売買動向は次の通り。
・法人……5338億5433万8000円/8571億4660万8000円(3232億9227万0000円買超)
・個人……1兆1868億4645万5000円/1兆4507億0334万0000円(2638億5688万5000円買超)
・外国人……3兆7922億2738万5000円/3兆5882億4613万4000円(2039億8125万1000円売超)
・証券会社……1061億7229万8000円/1183億8751万3000円(122億1521万5000円買超)
(それぞれ売り/買い(差し引き))
また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。
8月4日~8日……1369億7574万6000円売超
8月11日~15日……1001億9073万8000円買超
8月18日~22日……1064億7033万2000円売超
8月25日~29日……1232億4787万8000円買超
9月1日~5日……2113億5241万3000円売超
9月8日~12日……2958億3155万5000円売超
9月16日~19日……1091億3051万6000円買超
9月22日~26日……1476億2196万5000円売超
9月29日~10月3日……3426億6015万5000円売超
10月6日~10日……329億9723万0000円買超
10月14日~17日……2039億8125万1000円売超
今回該当週は日経平均において14日に過去最高の上げ率、16日に過去2番目の下げ率を記録するなど、乱高下を繰り返した週となった。元々月曜日が体育の日でお休みだったこともあり、営業日は他週と比べて一日少ないのだが、それにも関わらず非常に長い時間を感じさせる相場だったといえる。
世界的に金融信用収縮が続き、少しでも多くの現金を手元に置きたい金融機関などによる換金売りはとどまるところを知らず、ありえないほどの大バーゲンセール状態となっているのは事実。もちろん次期以降の景気後退を見越した業績低迷が懸念されるが、その下方ぶりと株価がどこまで連動しているのか、正直怪しい銘柄も少なくない。急激な流れはそれが収まった時に(まるでゴムのように)大きな反動を呼び起こす。それがいつになるのか、多くの人が判断が出来ずに買いを出せず、ずりずりと売り込まれているのが現状。
叩き売られと今後の業績低下による株価水準と、実際の株価がクロスされ、売り優勢から買い優勢に状況が変化するのはいつになるのか。その時期は案外遠くないかもしれない。外国人投資家の動向も、それを指し示す一つのヒントになることだろう。
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