今調査は10月3日から5日までの間、携帯電話経由で15歳～39歳を対象に行われたもので有効回答数は450人。男女比は1対1、年齢階層は非公開。携帯電話の種類比率はNTTドコモ50.9％、au36.9％、ソフトバンク12.2％。

調査母体の中で、携帯電話上のゲームについて「以前遊んでいたが今は遊んでいない」「1～2度試しに触れたことがある程度」「まったく遊んだことはない」と回答した、つまり今現在は遊んでいない人192人に対し、「どのようなゲームがあれば携帯電話ゲームで遊ぶようになると思うか」という質問を複数回答でしたところ、「月会費のかからないゲーム」との答えが8割強を占めた。要は「ゲームをしたい要望が無いわけではないが、お金をかけるほどの強い思いは持っていない」ということになる。

どのようなゲームがあれば携帯電話ゲームで遊ぶようになると思うか(現在携帯電話上のゲームを遊んでいない人に対する問い)

「月会費のかからないゲーム」の次に多くの人が同意したのは「バッテリーの消費電力が抑えられたゲーム」という項目。こちらもまたゲームの内容そのものではなく、携帯電話そのもの・ゲームの周辺環境に対する要望ということになる。そしてようやく三番目に「シンプルで楽しめるゲーム」という、ゲームの内容に対する希望が見えてくる。

今件の設問では全般的に男性よりも女性の方が要望が多く、逆に考えればそれだけ感心は高いことが分かる。本当にまったく興味が無く遊びたくないのなら要望そのものを持ち合わせていないか、あるいは「これからもゲームをしないと思う」の選択肢を選ぶからだ。しかもその要望の多くは「シンプル」「操作が簡単」などゲーム自身への要望よりも、「会費無料」「電力消費量が少ない」など内容以外への要望が高い。

携帯電話上のゲームを展開する企業は、当然ながら多くの顧客の注目を集め、一人でも多くの会員を獲得したい。そのため、ネットワーク対戦機能の搭載やチャット機能、音楽やBGMなどを導入するなど、パソコンや家庭用ゲーム機向けのゲームと同じような「機能盛りだくさん」をうたい、実装してアピールする傾向が強い。しかしながら「現在携帯電話上でゲームをしていない層(今調査では全体の4割強)」にとっては、ゲームの内容や機能の豊富さより、会費や消費電力などゲーム内容以外の面におけるニーズが高いことが分かる。この「ずれ」が4割もの「携帯電話上でゲームは遊ばない」人を作り出す大きな要因となっているのだろう。

もし仮にこれらの要素、「会費無料」「電力消費量が少ない」を何らかの工夫でクリアし、さらに潜在的な携帯電話上のゲーム利用者たる女性陣に受けの良い「パズルゲーム」「カードゲーム」(先に【女性は5割近くもお気に入り・ケータイゲームの一番人気はパズルゲーム】で、携帯電話上でゲームをたしなむ女性は、パズルゲームやカードゲームなど、短時間でプレイし終えるシンプルなタイプのゲームを好む傾向があることについて触れている)を提供すれば、多くの「未利用者」を呼び込むことができるに違いない。

(最終更新:2013/08/02)