子どもが作ったサイト、親は見てる?
2008年10月17日 06:30
ネットスターは10月10日、家庭でのインターネット利用に関する実態調査の結果を発表した。それによると高校生の子どもが作ったサイトに対し、保護者がそのサイトを見たことがある割合は約3割であることが明らかになった。また父親と母親とでは母親の方がより高い割合で子どものサイトを閲覧した経験があると答えている(【発表リリース】)。
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今調査は9月9日・10日にインターネット経由で行われたもので、高校生の子どもを持つ保護者・高校生自身を対象としている。構成比は高校生対保護者が1対1で、高校生は各学年・保護者は各学年を子どもに持つ人それぞれ均等割り当て(高校1年・高校2年・高校3年・高校1年の保護者・高校2年の保護者・高校3年の保護者で均等)。保護者の年齢構成比は30代5%、40代71%、50代23%、60代1%。有効回答数は2472件。
今調査ではインターネットと高校生・保護者との関係について多種多様な質問が行われているが、今回着目するのは「高校生が作ったサイトを、その保護者が閲覧した経験があるか無いか」について。全体では28.6%が「見たことがある」、65.3%が「見たことはない」、6.1%が「存在すら知らない」と答えている。意外に閲覧している割合が少ないのが分かる。
それでは具体的に母親・父親別、そして子どもが男性か女性かで結果を区分して見分けてみることにする。
子どもが作成しているサイトの保護者閲覧経験(親子それぞれ男女別)
「サイトそのものを知らない」割合はどの様な状況でもほぼ変わらないが、全般的に父親よりは母親、男子よりは女子の方が「見たことがある」割合が高い。「男子を持つ父親」と「女子を持つ母親」との間には約4倍もの違いがある。
これを「見たことがある」に限り、分かりやすくしたのが次の図。
「子どものサイトを見たことがある」割合(マトリクス形式)
父親よりも母親の方が閲覧する割合が高いのは、子どもと接する時間が長いというのが直接の原因だろう。また、男子高校生よりも女子高校生の方が高いのは、この時期の子どもは全般的に女子の方が「マセていて」、その分危険な行動に走らないかと保護者側も心配であるからだと思われる。
ただし逆にいえば、100%からこれらの割合を引いた値に近い保護者は「子どものサイトを見たことはない」ということになる。「サイトそのものを知らない」項目が別にあるので、正確には「サイトがあるのは知っているが」が前につくのだろう。保護者自身が興味を持たないのか、子どもが見せてくれない・教えてくれないのかは今調査では明らかにされていないので不明である。
SNSや完全会員型のサイトでない限り、サイト(やブログ)を作った以上、それは世界中に公開したのと意味を同じくする。それだけオープンにしておきながら「保護者には見せたくない」というのも多少おかしな気はする。とはいえペンネームで作っていたり、他人には見せても良いが、保護者には見せたくないような話もあるに違いない。
それはまるで、小学生の時は楽しみだった授業参観も、(仮にあるとすれば)高校生にもなると気恥ずかしくなり、できれば無い方が良いと思うようになるのと同じかもしれない。もちろん保護者は子どもが危ない橋を渡らないか心配で閲覧をするのであり、まさに「親の心、子知らず」ということになるのだろう。
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