カレーライスは独り暮らしと多人数家族の友
2008年10月15日 19:40
インターワイヤードが運営するネットリサーチ会社DIMSDRIVEは10月14日、カレーライスに関する調査結果を発表した。それによると、カレーライス(カレーナンなども含む)を食べる頻度でもっとも多いのは「月に2~3回」で、半数近くを占めているという結果が出た。「月に1回」程度もあわせた「週一ほどではないが、月に数回程度なら」の人は7割を超えており、多くの人がこの頻度でカレーライスを食していることが分かる(【発表リリース】)。
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今調査は7月23日から8月7日までの間、インターネット経由で行われ有効回答数は9921人。男女比は男性対女性が47.3対52.7。年齢階層比は30代がもっとも多く34.0%、ついで40代29.6%、50代15.1%など。
カレーライスやカレーナンなど、カレーの類を食べる頻度について尋ねたところ、「月に2~3回」の回答層がもっとも多く44.4%、ついで「月に1回程度」が28.5%を占めた。
カレーライスを食べる頻度について(全体・家族構成別)
かつて帝国海軍では海上勤務で曜日感覚が失われやすいため、毎週土曜日(の昼食)にカレーライスを出して感覚を取り戻す風習があった(「海軍カレー」、土曜午後からの上陸に備えて、片づけを簡単にするための方便という説もある)。今の海上自衛隊でも似たような風習が続いているが、週休二日制になったため土曜日から金曜日に変更されている。
「週一以上でカレー」は1割強。
この風習を独自に取り入れている人がいれば(笑)、毎週一度はカレーを食べることになるのだが、実際には週一以上のペースで食べる人は14.9%と、比較的小数派のようだ。また、中には「ほぼ毎日カレーライスを食する」というツワモノもいる。カレー屋さんか、あるいは無類のカレー好きなのだろうか。ともあれ、全般的には「カレーを食べるのは月に数度の割合」が多数派のようだ。
一方、(図は略するが)性別・年齢階層別では男性の方が食する頻度が圧倒的に高く、30~40代にとりわけ高い傾向が見られる。具がごろごろと入っていて、ご飯に直接ルーを盛りつけ、スプーンですくってはふはふしながら汗をかきつつ食べるという「パワフルっぽさ」が見えるカレーライスは、やはりおしとやかな女性よりもアグレッシブな男性向けの料理なのかもしれない。
また、同居人の人数で比べて見ると、「一人暮らし」と「五人以上」の世帯で特にカレーライスを食する頻度が高いことが分かる。これは「一人暮らし」の場合は(レトルトなどを使えば)簡単に食べられるし、先の海軍カレーの由来のように食器などの準備も最小限で済む。また、保管が出来る環境があれば、まとめて作り置きすることで料理の手間と時間も省ける。野菜も適度に取れるし、活力も沸いてくる。具の内容で色々なアレンジもできる。まさにカレーは「一人暮らし」には欠かせないメニューといえる。
「五人以上」の世帯でカレーライスの頻度が高いのは、やはり食器の片付けの問題と、「まとめて作れて料理の手間が省ける」という点に重点が置かれているのだろう。構成家族数が増えてくると、食卓はまさに戦場と化す。大量の料理を作らねばならない主婦にとって、子どもの受けも良いカレーライスは救世主のような存在に違いない。
ちなみに今調査では「カレーライスが好きか」という設問もあるが、「大好き」「まあ好き」をあわせた「好き派」は実に91.9%と9割を超える。逆に嫌い派はわずかに3.0%しかいない。
食べ物の好き嫌いは人それぞれであるし、何らかのトラウマやアレルギーなどでカレーライスを好きになれない人もいるだろう。それでも多くの日本人にとって今でもカレーライスは欠かせないメニューの一つに違いない。いまだに学校給食でもカレーライスが高い人気を得ていることからも、それは疑いようの無い事実である。ラーメンやおにぎりなどと共に、末永く「日本の国民食」の立ち位置を維持し続けるに違いない。
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