高校生の三人に一人は「ケータイからのネットアクセスはパソコン以上」
2008年10月14日 06:30
ネットスターは10月10日、家庭でのインターネット利用に関する実態調査の結果を発表した。それによると保護者(大人)と比べて高校生はインターネットへのアクセスに携帯電話を多用する傾向があることが明らかになった。自分だけが使えるインターネット端末として「パソコン」「携帯電話」それぞれについて、どれだけの高校生が保有しているかを考えれば、納得できる結果といえる。また同時に、保護者が把握できない範囲で高校生がインターネットを利用していることにもつながり、保護者側としてはやきもきするデータかもしれない(【発表リリース】)。
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今調査は9月9日・10日にインターネット経由で行われたもので、高校生の子どもを持つ保護者・高校生自身を対象としている。構成比は高校生対保護者が1対1で、高校生は各学年・保護者は各学年を子どもに持つ人それぞれ均等割り当て(高校1年・高校2年・高校3年・高校1年の保護者・高校2年の保護者・高校3年の保護者で均等)。保護者の年齢構成比は30代5%、40代71%、50代23%、60代1%。有効回答数は2472件。
今調査ではインターネットと高校生・保護者との関係について多種多様な質問が行われているが、今回着目するのは「高校生と保護者それぞれにおいて、インターネットへのアクセスにパソコンと携帯電話のどちらを多く使うか」という設問。いくつかに段階を分けて選択肢を一つ選んでもっらた結果が次の図。
保護者と高校生のインターネット利用端末
さすがに「インターネットは携帯電話のみ」という人は保護者・高校生共に皆無だったが、保護者(大人)がほとんどパソコン経由でインターネットを利用しているのに対し、高校生はかなりの割合で携帯電話を使ってネットへアクセスしているのが分かる。赤く四角で囲ったのは「どちらも同じ」「携帯電話が多い」(「携帯電話のみ」)の領域、つまり「ネットへのアクセスに携帯電話をパソコンと同程度以上使っている」割合だが、保護者が1割にも満たないのに対し、高校生は実に34.4%と三人に一人の割合に達している。
パソコン以上にケータイから
インターネットへアクセスする
これは冒頭でも触れたように、保護者(大人)と比べて高校生は自分の自由にできるパソコンを持っている割合が少ないこと、一方で「インターネットへの接続端末として考えた場合の」携帯電話はほぼ全員が持っていることなどが原因と思われる。画面表示や通信速度など、インターネットへのアクセスにおいてパソコンと比べて劣る部分の多い携帯電話でも、「自分が自由に、他人からの干渉無く使える端末」であるのなら、そちらを優先したくなるのも道理といえよう。
ただしこれは同時に、「保護者が把握しないサイトやネットサービスへ、高校生がアクセスする可能性が高い」ことをも意味する。【「ケータイ与えてよかった?」子どもの成長と共に高まる不安】にもあるように、高校生の子どもを持つ保護者の少なからず数が不満・不安を持つのも理解できなくは無い。
一方で【「子どもがケータイやネットに触れるとリスクがある」と考える大人は96%】でも触れているが「携帯電話の利用に関するマナー・ルールを教えるべきは保護者である」と考えている人が多数を占めている。もし保護者自身が「高校生の携帯電話経由によるインターネットへのアクセス」に不安を持つのなら、自らが率先してマナーやルールを教え、自分自身の不安も解消すべきだろう。
■関連記事:
【携帯への賛否両論・子どもに携帯を持たせる理由、持たせない理由】
(最終更新:2013/08/02)
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