「orz」が分かる人は6割強、「wktk」でも4割近く
2008年10月02日 08:00
情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは10月1日、インターネット上で使われることが多い、感情や動作を表す特有の文字列に関する調査結果を発表した。それによると挫折感を表す「orz」が理解できる人は全体の6割強に達していることが明らかになった。今回調査対象となった四項目で一番値が低い「wktk」でも4割近くの人が分かる、と答えている(【発表リリース】)。
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今調査は9月12日から9月16日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は437人。男女比は50.8対49.2。年齢構成比は20代9.6%、30代50.3%、40代31.4%、その他8.7%。メール転送サービスを駆使できる人が対象になっていることから、世間一般の人と比べればややITリテラシーに長けた人が母体であることを念頭におき、データを見る必要がある。
さて今回挙げられた、ネット上で用いられる特有の文字列は顔文字((^^)や(;_;)など)と同じように、書き手の感情や動作を文字で表現するための手法である。詳しくは事例の一部を【Garbagetypo.com】で解説しているが、
wktk……何かが登場するのを楽しみに待ち望んでいるようす。単に待っているだけでなく、心躍るあまりに血流すら活性化し、肌や顔につやが出てテカテカしてきた様子を擬音で表している。
ノシ……手を振っている様子。チャット上に現れた時の「やあ」や、場から立ち去る時の「それでは」、賛同を求められた時にその旨意思表示するための記号として用いられる。
orz……両手両膝を床に付いてうなだれた人の形をしめしているところから、「がっくり」「落胆」の意味を表す。
kwsk……何か不明なことがあったり、台詞中に認められた時に、「それはいったい何ですか、詳しく教えてください」という説明を求める意味の質問をする時に使われる。
それぞれの文字列について知っている人の割合は次の通り。
これらの文字列の意味を知っていますか
全体としては「orz」が最もよく知られており、ついで「ノシ」が続く。一番認知されていないのが「wktk」で全体の4割に満たない。見た目で何となくイメージがつかめるものは認知度が高く、元々の表現を表す擬音から派生した省略語は理解されにくい傾向があるようだ。
男女別では特に差異は見られないが、年齢階層別に見ると大きな違いが見えてくる。全般的には若年層ほど認知度が高く、高齢層になるほど低くなる傾向がある。例えば「orz」については20代は9割近くが知っているものの、40代になると50%にまで落ち込むことになる。「wktk」にいたっては20代で3/4が知っているのに、40代は1/4しか知らない計算になる。冒頭でも触れたように、今回の調査は「ややITリテラシーに長けた人」を対象としている。実際にはもう少し認知度が低い、さらには若年層と高齢層の差異が大きいものと思われる。
業界用語や専門用語と同様に、今回取り上げられた「ネット文字列」なるものも、インターネット上のやり取りの中で必要に応じて形成されたもの。ビジュアル的な面白さで浸透したものもあるが、大部分は「文字列しか表現できない書き込み・チャットにおいて、いかに自分の感情や状態を相手に伝えるか」という、相手への思いやり・意思表示の手段に他ならない。
多くの文字列は一過性のものとして、数年のうちに消え去ってしまう。しかし中には十年単位で使われ続け、一般化するものも出てくるに違いない。
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