ミクシィ年賀状

SNS「mixi」内で自分と互いに日記の更新情報などを教えあう「仲間」「友だち」になった人(アカウント)のことを「マイミクシィ(マイミク)」と呼ぶ。mixi内では原則的にプライベート情報は非公開のため、相手の本名や住所など素性を知らずに「マイミク」になることもよくある話。「ミクシィ年賀状」では、そのような「マイミクシィ」、さらには同じ話題や興味関心を持つ人の集まりであるコミュニティに参加する他のミクシィ利用者に対し、日本郵便発行のお年玉付年賀はがきから年賀状を作成し郵送することができるようになる。要は「本名や住所などを知らなくともミクシィ経由で実物の年賀状を贈れる」というもの。なおこの年賀状の送り主は(相手には送り主の本名や住所などは知られないため)「ミクシィ年賀状事務局」となる。

「ミクシィ年賀状」で贈られる年賀状

もちろんSNS内の知人でも、実際に会ったことがあり気の知れた友だち(親戚、親族その他)という場合もある。そのような状況に対応するため、送り手側が住所や氏名を「直接」入力して年賀状を作成・郵送することも可能。つまり通常の年賀状送付プロセスを、「ミクシィ年賀状」経由で行うことも可能というわけだ。

料金は通常価格が印刷・はがき・消費税・手数料その他諸々込みで1通98円。スポンサードテンプレート(広告が入るタイプの年賀状)は48円。テンプレートの種類は100種類以上が用意される。具体的なバリエーションは11月下旬のサービス開始前に告知される予定。

決済手段については「決済手段を選択」という表記がリリース上にあること、その一方で一部報道では「クレジットカードに対応」とあり、利用可能な範囲(有料会員のみなのか、無料会員も利用できるのか)など不明な点が多い。今後この点も明らかにされるはずだ。

今回の「ミクシィ年賀状」は先に【ケータイ上から本物の年賀状が贈れるサービス、auでスタート】でお伝えした、携帯電話上から本物の年賀状などを送れるサービス「EZ ケータイPOST」に考え方は近い。10月28日に行われた記者会見では、年賀状だけでなく今後は暑中見舞い、さらにはお中元などのサービスも検討するという。

仮に「お中元」という郵便物以外の商品を「マイミク」などに送れるようになった場合、その際にアマゾンジャパンや楽天市場と提携、などということになれば、「相手の素性を知らなくても贈り物が出来る」ようになる。例えば【mixi上でタレント専用公認アカウント展開開始】でお伝えしたようにmixi上のタレント、さらにはmixiにアカウントを持つことが多い漫画家などの「住所などのプライベートデータを知らない有名人」への贈り物が可能となる(さらに突き詰めれば擬似通貨も送付できるようになるが、それはまた別の話)。

今回の「ミクシィ年賀状」はミクシィの対応と工夫、やる気次第では非常に大きな可能性を秘めたサービスといえるだろう。

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(最終更新:2013/08/02)