【更新】川崎造船、「そうりゅう」型潜水艦2番艦「うんりゅう」を進水

2008年10月16日 08:00

そうりゅう型潜水艦イメージ【川崎重工業(7012)】の子会社である川崎造船は10月15日、同社神戸工場第一船台において、建造中の防衛省向けディーゼル潜水艦「うんりゅう」の進水式を行ったと発表した。進水式には武田防衛大臣政務官、安達海上幕僚監部技術部長、金澤装備施設本部長など、防衛省の関係者が多数出席したとのこと([発表リリース])。

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「うんりゅう」進水式のようす
「うんりゅう」進水式のようす

今回進水式が行われた「うんりゅう」は「そうりゅう」型潜水艦の二番艦にあたるもので、川崎造船においては戦後24隻めの建造潜水艦となる(竣工は2010年3月の予定)。退役予定のはるしお級潜水艦の退役に伴い、潜水艦戦力を補充する目的で建造されたもので、公開資料(PDF)によれば経費総額は約604億円。なお排水量4200トンという規模は、通常動力型潜水艦としてはきわめて大きな部類に属するとのこと。

公開上の諸元は次の通り。

長さ:84メートル
幅:9.1メートル
深さ:10.3メートル
喫水(常備):8.4メートル
基準排水量:2900トン
主機関:川崎12V 25/25SB型ディーゼル機関 2基
川崎コッカムスV4-275R スターリング機関 4基
推進電動機 1基
軸数:1軸
速力:20ノット(水中)
主要兵装:水中発射管 一式(※533mm魚雷発射管×6。ハープーン対艦ミサイルも発射可能)
その他:スノーケル装置 一式


スターリング機関(クランクやフライホイールを使い、消音性に優れエネルギー効率の高いエンジンの仕組み)を採用したことによる潜航性能の向上、各種システムの自動化、高性能ソーナー装備による捜索能力の向上およびステルス性能の向上、安全性の十分な確保などが施されている。

なお「そうりゅう」型潜水艦は1番艦「そうりゅう」(三菱重工業建造、すでに進水済みで来年3月竣工予定)が平成16年(2004年)度計画で建造されたため、16SSとも呼ばれている。「そうりゅう」「うんりゅう」以外に同型艦があと2隻、1年に1隻の割合で建造・竣工される予定。さらにその後の5番艦からは蓄電池を改良し、巡航速度の改善と高速航行可能な時間の延長が図られる予定とのことである。

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