【更新】サントリーが自動販売機の清涼飲料水を来年春にも10円値上げへ
2008年10月09日 08:00
[日経新聞]は10月8日、清涼飲料メーカー第二位※のサントリーが2009年春にも清涼飲料を値上げする方針を固めたことを報じた。自動販売機で購入できる缶入りの120円缶や150円ペットボトルが、それぞれ10円の値上げ幅となる形。現在サントリーから正式な発表は行われていない。
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元記事によると、値上げプランは
・缶入り飲料……120円→130円
・ペットボトル飲料……150円→160円
※いずれも自動販売機で販売する一部商品から値上げ
※ミネラルウォーターは現行価格据え置き
とのこと。この値上げが果たされれば、消費税率が3%から5%に引き上げられた際に実施された1998年3月以来・11年ぶりの値上げとなる。
値上げの理由はもちろん原材料や包装資材の価格高騰、輸送費のコスト増加などが要因。別記事によれば「2009年度には100億円規模でコストが増大する」と試算され、効率化では限界に達したとの判断から値上げに踏み切る。
元々缶入り飲料やペットボトルがこの資源高の中でも価格を変えなかったのは(量の微妙な削減によるステルス値上げは一部行われていたが)、業界内の競争が激しかったのが原因。仮にこの値上げが正式に発表されれば、トップのコカ・コーラグループなど他の業界大手も追随して一斉値上げが行われる可能性が高い。元記事でもサントリー以外に、キリンビバレッジ、アサヒ飲料、【伊藤園(2593)】などが値上げを検討しているとのこと。
今件の報道を受け、利益構造が改善されると判断されたのか、10月8日の東京株式市場では[株式市場雑感(08/10/08)]でもコメントしたように、伊藤園や【Dydo(2590)】などが相場全体の下げムードの中で逆行高を演じている。それだけの期待とパンチ力のある「値上げ」と判断されたのだろう。
※「清涼飲料メーカー第二位」……日経新聞による表現。手元の資料では、単独企業ではサントリーが23%の売上シェアを持ちトップについている。「第二位」とはコカ・コーラグループすべてをあわせた売上を一つと見なし、第一位としてカウントしているのかもしれない。ちなみに第三位はキリンビバレッジ、第四位は伊藤園。
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