ペプシ派は味やカロリーにこだわり・「コカ・コーラ」の圧倒的な支持の源は?
2008年09月17日 08:00
情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは9月16日、炭酸系飲料水の代表格である「コーラ」に関する調査結果を発表した。それによるとコーラの代表格である「コカ・コーラ」と「ペプシ・コーラ」において、「コカ・コーラ」を選ぶ人は圧倒的に多く8割に達することが明らかになった。またそれぞれを選んだ人においては、「ペプシ派」が「コカ・コーラ派」よりも「味」「カロリー」など所要スペックにおいて大きなこだわりを持っていることも判明している(【発表リリース】)。
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今調査は8月29日から9月1日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は464人。男女比は54.7対45.3。年齢構成比は20代14.2%、30代47.4%、40代28.2%、その他10.1%。
「コーラ」の代表格「コカ・コーラ」と「ペプシコーラ」について、どちらを選ぶかと尋ねたところ、圧倒的に「コカ・コーラ」を選ぶ人が多かった。
「コーラ」といえば「コカ・コーラ」と「ペプシコーラ」、どちらを選ぶか
年齢階層・性別でも多少の差しか生ぜず、「コカコーラ」を選ぶ人が約8割という状態にさほど違いはない。
それでは「コカ・コーラ」と「ペプシコーラ」、それぞれを選んだ人に対し、何を基準にしているかを尋ねたのが次のグラフ。コーラ全体の値も併記してある。
コーラを購入する際に何を基準にしているか。
意外にも「味」「カロリー」という二大要素において、「ペプシ」が「コカ・コーラ」を大きく上回っていることが判明した。「価格」「量」は多少「コカ・コーラ」が上回るものの、「ペプシ」をはるかに凌駕(りょうが)する、というほどのものではない。
それではなぜ、これほどまでに各項目で「ペプシ」が上回っているにも関わらず、「コカ・コーラ」が選ばれる割合が大きいのか。恐らくは上記グラフには(コーラの種類別のデータが掲載されていなかったので)グラフに反映できなかった「メーカー」、言い換えれば「ブランド」がポイントなのだろう。
他のすべての要素を凌駕し、
底上げするだけの力を持つ
コーラ全体では選ぶ基準として味、カロリー、価格に続く「メーカー」が16.9%の支持を集めている。しかし「メーカー」(ブランド)はそれ単独ではなく、他の要素すべてに自分自身の値を付加できるほどの影響力を持つ。つまりブランド力を加味した場合、コカ・コーラの味への支持率は39.4%ではなく、39.4+16.9=56.3%と考えることができるわけだ。おそらくコカ・コーラ単独では「メーカー」とする値はもっと多いだろう。そう考えれば、それぞれの詳細項目でのこだわりが「ペプシ」の方が多いにも関わらず、「コカ・コーラ」が圧倒的に選択される理由が理解できよう。
これは「コカ・コーラ」に限らない。ある一定以上のシェアや影響力、信頼度を得ると、その存在・名前・ブランド自身が高い商品価値を生み出すようになる。100メートル走で最初から30メートル前に進んでスタートを切れるようなものだ。だからこそ商品開発においては「ブランド」の構築を重要課題としなければならないし、ブランドをフルに活用するだけの柔軟性が求められるといえよう。
ちなみに「ペプシ」も安穏としているわけではなく、ブランド力拡充に全力を挙げている。その成果は【世界がペプシとコカコーラで埋め尽くされる日……世界のコカコーラ市場占有率調査結果】を見れば明らかである。ブランドはただ保有し活用するだけでなく、維持とさらなる躍進にも注力しなければならないのはいうまでもない。
(最終更新:2013/08/03)
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